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正恩氏側近にCIAが“離反工作”か 金一族の支配終焉へ!?不気味な在スペイン大使館襲撃事件 (1/2ページ)

 約70年続く北朝鮮の金一族による支配の終焉が近づいているのか。トランプ米大統領との首脳会談が失敗に終わり、核・ミサイル開発の再開を示唆するなど再び暴走が懸念される金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長。国際投資アナリストの大原浩氏は寄稿で、金王朝の側近の離反を後押しするような海外機関の諜報戦や工作活動が展開されていると読み解く。

 ベトナム・ハノイでの第2回米朝首脳会談は、トランプ米大統領の完勝で、「格の違い」を見せつけた。米国と北朝鮮の国力の差は大きいのだが、2014年の米キニピアック大学の世論調査で「戦後最悪の大統領」という「栄誉」を勝ち取ったオバマ前大統領は、北朝鮮だけではなく、共産主義中国にも弱腰で、世界を混乱に陥れ、金正恩氏に核兵器を保有させる結果となった。

 オバマ政権8年間の尻拭いをしているトランプ大統領は、「悪夢」と呼ばれた民主党政権時代の尻拭いをしている安倍晋三首相の姿とも重なる。両者が意気投合するのは自然といえるだろう。

 第2回米朝会談で正恩氏は勇ましく北朝鮮からハノイに出向いたにもかかわらず、手ぶらで帰国した。桃太郎が犬・サル・キジをお供に「鬼ヶ島に鬼退治に行くぞ!」と意気込んだにもかかわらず、鬼に恫喝(どうかつ)されてすごすごと引き返したようなものだ。

 その結果、お供たちの正恩氏に対する視線が厳しさを増し、「約束したご褒美はどうなるんですか?」という詰問を浴びることになる。

 金王朝が70年も続いたのは、外界と隔絶する鎖国を続け、恐怖によって国民を押さえつけたからである。そのためには幹部の協力が必要不可欠で、彼らが容赦なく国民を拷問したり、惨殺したりしなければ、「恐怖政治」は維持できない。その幹部たちを懐柔するための道具が「きびだんご」という餌である。

 北朝鮮は海外で色々なビジネスを展開してきた。例えば共産主義諸国を中心とした出稼ぎ労働者は最盛期には50万人もいたといわれるが、彼らの給料はすべて北朝鮮政府に振り込まれ、本人にはすずめの涙しか渡されない「ピンハネ方式」である。少なくとも半分は金王朝のぜいたくな生活に使われたとされるが、残りのかなりの部分は幹部たちのぜいたくに使われていたはずだ。

 そうした出稼ぎ労働者だが、経済制裁の影響で、ロシア極東などでは10分の1以下に激減したとされる。外貨収入の減少は、北朝鮮の一般国民にはそれほど響かないが、金王朝と幹部たちを直撃する。「きびだんご」をもらえなくなった幹部たちがクーデターを起こすかどうかが今後の朝鮮半島情勢のカギだ。

 すでに不気味な動きは生じている。米朝首脳会談直前の2月22日にスペインで起こった北朝鮮大使館襲撃事件である。10人ほどの覆面をした暴漢が大使館員などを縛り上げて尋問したうえ、パソコンなどの情報機器を持ち去ったと報じられた。

 当初スペイン当局が、少なくとも犯人のうち2人が米中央情報局(CIA)とのつながりを持つ可能性が高いと発表したが、CIAがこんな荒っぽく稚拙な計画を主導するとは考えにくい。

 米朝再会談で米国との実務協議を担当した金革哲(キム・ヒョクチョル)氏の情報を得るのが狙いだったというのも不自然だ。同氏が国外退去処分になったのは17年の話であり、強盗までして情報を得なければならないほどCIAの情報収集能力は低くないはずだ。

 北朝鮮の自作自演の可能性もあるが、当時正恩氏は会談を控えて意気揚々としていたので、そのような工作の必要は感じなかったはずだ。

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