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《zak女の雄叫び お題は「無題」》企業が悩むグレーゾーン

 パワハラ防止を企業に義務付けた「女性活躍・ハラスメント規制法」が成立した。企業側は今後対策を本格化させることになるが、頭を悩ませているのが、「パワハラ行為」と業務上の「指導」との線引き。いわゆるグレーゾーンの扱いだ。

 パワハラは職場のみならず、企業全体に影響を及ぼすとされる。放置すれば、生産性の低下につながり、経営を冷え込ませかねない。

 厚生労働省が平成28(2016)年に実施した調査(4587社が回答)では「パワハラが職場や企業に与える影響」(複数回答)として約9割が「職場の雰囲気が悪くなる」「従業員の心の健康を害する」と回答。約8割は「従業員が十分に能力を発揮できなくなる」「人材が流出してしまう」とした。

 対策の必要性は明らかだが、管理職や人事担当者からはこんな意見も聞こえてくる。

 「社員の認識に差があり、単なる仕事の不満もパワハラと主張される」「業務上のやりとりで声を荒らげることもパワハラに当たるのか」-。対策を導入はしたいが「指導しにくくなるのではないか」といった懸念もある。

 パワハラかどうか、判断のポイントとなるのは「業務上の適正な範囲かどうか」だという。

 厚労省はパワハラになり得る行為として、(1)暴力など「身体的な攻撃」(2)人格否定など「精神的な攻撃」(3)無視など「人間関係からの切り離し」-など6つの類型を示している。

 昔は多くの職場で「部下は厳しく育てるもの」「仕事は見て覚えろ」といった指導が行われてきた。だが、今はそんな人材育成方法に不満や拒否感を示す若手社員は少なくない。この認識の違いはトラブルの種になりかねない。

 管理職側は今の仕事のさせ方が妥当な内容や方法といえるか、点検していくことが求められそうだ。専門家は「どんな行為が業務の適正な範囲を超えるものなのか、業種や企業文化なども踏まえて明確にしていくことが重要」とアドバイスしている。(M)

【zak女の雄叫び】取材や日常…。女性記者21人が月ごとのキーワードで本音を綴るリレーコラムです。6月のお題は「無題」です。

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