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トランプ氏に追い詰められ…窮地の習近平氏&正恩氏“弱音”発言連発 識者「中身なし…何のためかよく分からない会談」 (1/2ページ)

 中朝両国の窮状が明らかになった。中国の習近平国家主席は20日、北朝鮮・平壌(ピョンヤン)を初めて公式訪問し、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と会談した。当初、「対米強硬路線」で盟約を結ぶとの見方もあったが、中国は米中新冷戦で経済的・政治的に追い込まれているうえ、北朝鮮も国際的経済制裁で窮地にある。中朝の両首脳からは、来週末に迫った大阪でのG20(20カ国・地域)首脳会合を見据えて、ドナルド・トランプ米大統領を意識した「弱音」「遠吠え」とも思える発言が漏れてきた。

 習氏「中国は(北朝鮮の)安全保障と発展に関する懸念を解決するため、力の及ぶ限り援助を提供したい」「朝米対話の継続と成果を国際社会が望んでいる」

 正恩氏「朝鮮半島の緊張緩和のために積極的な措置を取ってきたが、関係国(米国)から前向きな反応を得られなかった」「われわれは忍耐心を保ちたい。関係国もわれわれに歩み寄ることを望む」

 中国国営中央テレビは20日、中朝両首脳のこんな会話を報じたという。習氏も正恩氏も、トランプ氏を強く意識していることが分かる。

 習氏の訪朝は2012年の総書記就任後初めて。中国国家主席・総書記の訪朝は05年の胡錦濤氏以来14年ぶり。

 この日、習氏と彭麗媛夫人を乗せた専用機が平壌国際空港に到着すると、正恩氏と李雪主(リ・ソルジュ)夫人がタラップの下で出迎え、握手を交わした。約1万人の市民が詰めかけて歓迎式典が行われ、「血で固めた朝中人民の友情団結万歳!」などのスローガンが掲げられた。

 「血の友誼」と呼ばれた中朝の同盟関係を誇示したが、冒頭の会話を聞くまでもなく、「隠れた主役」はやはりトランプ氏だった。

 中国は、トランプ政権による「共産党独裁国家による覇権阻止」という断固たる姿勢に追い込まれつつある。

 トランプ政権は5月、対中制裁関税「第4弾」として、中国からのほぼすべての輸入品に高関税を課す準備を開始した。中国通信機器大手「華為技術(ファーウェイ)」への禁輸も決め、同盟国に賛同を求めている。

 加えて、米国防総省は1日、「インド太平洋戦略」という報告書で、米国がインド太平洋地域で新たに関係を強化すべき4カ国(four countries)として、「シンガポール」「台湾」「ニュージーランド」「モンゴル」の名前を挙げたのだ。

 習政権の「台湾統一」という野望を阻止する姿勢を、世界に宣言したといえる。

 台湾は東・南シナ海の「シーレーン防衛の要石」でもあり、中国による同海域の軍事的覇権も食い止める覚悟といえそうだ。

 米国の強い姿勢に後押しされたのか、香港では中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正問題に反対する学生・市民らの大規模デモが拡大した。12日には警官隊が強権制圧に乗り出したが、「自由」「民主」「法の支配」を求める学生・市民らの声は高まり、16日夜の大規模デモは、過去最大の「200万人近く」に膨れあがった。外資の「香港脱出」も指摘され、習政権の強権制圧は失敗した。

 北朝鮮も、米国主導の経済制裁で危機的状況にある。

 正恩氏は今年2月、ベトナムの首都ハノイで、トランプ氏と2度目の米朝首脳会談に臨んだが、物別れに終わった。最大限にまで強まった国際社会の制裁によって「外貨不足は深刻」との報道もある。農業資材も輸入できず、1990年代の「食糧危機」が再来しかねない現状だ。

 中朝両首脳は今回、蜜月ぶりをアピールしているが、根深い相互不信が横たわる。

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