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現役世代も豊かにするマクロ経済が重要! 不動産の有効活用にメリット、相続税の課税強化も

 95歳まで生きるには夫婦で2000万円不足するとした金融庁の報告書が波紋を広げている。上武大学教授で経済学者の田中秀臣氏は、自宅を活用した資金調達の方策に注目しつつ、前提条件として現役世代を含めて豊かにするマクロ経済の取り組みが重要だと力説する。

 「個別にできることは、支出を切り詰めて貯金をすることや、うまく資産運用をすることに限られます」と田中氏は指摘する。

 具体的な資産運用方法として、老後のメリットと社会的な観点から注目しているのが「リバースモーゲージ」だという。自宅を担保に老後の資金を借り、死後に売却して一括返済する仕組みだ。

 「この資金で介護費用や医療費に活用できればいいと思います。都心でも空き家問題があるなかで、不動産の有効活用は社会にとってもメリットがあります」と田中氏。

 安定した資産運用を行うためには経済環境の整備が欠かせない。

 「デフレが続くと不動産価値も低下するため、資産運用にそぐわない側面も出てきます。リスクを取りやすいような環境にすることが重要です」

 経済を成長軌道に乗せるためにも重要になってくるのは、政府のマクロ経済政策だと強調する。

 「高齢者間での『老々格差』が加速化していく可能性があるなか、消費増税は貧しい人がさらに貧しくなってしまいます。相続税の課税強化なども重要になってくるでしょう」と田中氏。

 現在の公的年金制度は、現役世代の保険料が受給者への支払いに充てられる「賦課方式」だ。田中氏はこう提言する。

 「生活保護費や医療費も現役世代が支える構図なので、教育や育児、働き方改革で若い人たちの生活を充実させることも効果的でしょう。現役世代が豊かにならないと、回るものも回らなくなってしまいます」

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