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《zak女の雄叫び お題は「夏休み」》行き当たりばったりの幸せ

 夏休みの過ごし方は人それぞれ。旅の仕方も千差万別だ。知人の家では、三世代で旅行をするとき、おじいちゃんが必ず“旅のしおり”を作るという。何時何分に自宅を出発→○○SAでトイレ休憩→△△食堂で昼食…といった具合に、あらかじめ行き先と行動を決めておくことで、安心して旅を楽しめる、という人もいる。

 わが家は真逆。毎年大まかな予定しか立てずに旅に出る。おなかがすいてきてから食事をする場所を探すため、めぼしい所が見つからないと、車内が険悪になることもしばしば。だけど、ネット情報に頼らず、ふらっと立ち寄った料理屋が、おいしくかつリーズナブルだったりすると、満足度は急上昇。いまいちだったとしても、それはそれで、印象深く記憶されるものだ。

 そんな行き当たりばったりの旅の醍醐味(だいごみ)を、ぜひ味わっていただきたい方々がいる。取材を担当している天皇ご一家だ。

 皇室の中でも、天皇、皇后両陛下と愛子さま、そして上皇ご夫妻は特に警備が厳格で、外出の際は分単位でご活動が制約される。

 ご静養も那須や須崎、葉山の御用邸で過ごされることがほとんど。そうでないケースも、天皇ご一家が、春先のスキーで長野県・奥志賀高原に、上皇ご夫妻は夏に軽井沢と草津へ行かれるが、行き先は毎年固定化しており、選択の自由はなさそうだ。

 「ヨーロッパの王室は、もっと気軽に町の市場で買い物をしたり、市民と触れ合ったりしている。日本の皇室の方々にも国民の普通の生活の中に入っていく機会をつくってさしあげたい」

 欧州で大使経験のある天皇陛下の元側近がそう話していたことを思い出す。

 せめて長年象徴の務めを果たしてこられた上皇ご夫妻には、行き先も行動も自由な旅を楽しんでいただきたい。それを実現するために、報道が取材を自粛しなければならないところが、悩ましくもあるけれど。(し) 

【zak女の雄叫び】取材や日常…。女性記者21人が月ごとのキーワードで本音を綴るリレーコラムです。8月のお題は「夏休み」です。

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