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今の日本にとって脅威の国 韓国は無視できるが…油断できない近隣2国

 日本を取り巻く環境が激変している。こんなときこそ、「日本にとって脅威はどの国か」、逆に「味方になるのはどの国なのか」をしっかり見極めて対応する必要がある。

 まず、脅威からだ。いま多くの日本人が怒っているのは韓国だが、はっきり言って、韓国など心配する必要はまったくない。島根県・竹島を不法占拠しているとはいえ、日本がフッ化水素の供給を止めただけで、上を下への大騒ぎをしているような国だ。

 不買運動をされたところで、日本経済が揺らぐこともない。そのうち政権は勝手に倒れる。最低限の外交関係を維持して、あとは「無視」が最良の戦略である。

 ただし、韓国は、日本と米国とともに北朝鮮包囲網の一角を担っている。だから、岩屋毅防衛相をはじめ「日米韓の協力が大事」と強調する専門家もいる。私はむしろ「そういう意見こそ危険」と思う。北朝鮮に重要情報が筒抜けになる懸念があるからだ。韓国に気を許してはならない。

 北朝鮮はどうか。

 こちらは現実の脅威だ。日本人が拉致されているのに加えて、日本を脅かす中距離弾道ミサイル「ノドン」が数百発も実戦配備されている。核開発は続き、新型ミサイルの発射実験も繰り返している。

 実際には使えない「張り子の虎」であっても、警戒は解けない。経済協力の利益を説きつつ、米国と連携して制裁と軍事的圧力も加える「アメと棍棒(こんぼう)」作戦で対処する。

 効果は出ている。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が親書で米国との首脳会談をもちかけているのが証拠だ。強がっていても、いつまで耐えられるか。あとは時間の問題である。

 最大の脅威は、なんと言っても中国だ。中国は国内総生産(GDP)で米国に次ぐ経済力を持ち、毎年の軍事費は日本の防衛費の約4倍である。沖縄県・尖閣諸島には、軍艦を含む中国の公船が押し寄せ、領土的野心を隠していない。沖縄でさえ「自分たちの領土」と言い出しかねない。

 いまは米国との貿易戦争で追い詰められているから、日本に甘い顔を見せているが、だからといって、日本と真の友好関係を築こうとしているわけではない。

 ロシアとの関係は北方領土が返ってこなくとも、現状を維持して、これ以上、悪化させないことが大前提だ。敵に回すのは最悪である。

 さて、日本にとって安全保障上の問題は「そんな中国と北朝鮮にどう対処するか」である。残念ながら、日本は単独で対処できない。

 中国に自力で対抗しようとすれば、少なくとも防衛費を4倍増にする必要があるが、それは不可能であるからだ。

 結局、日本は米国との同盟関係を強化して、中国と北朝鮮に対抗するしかない。中東・ホルムズ海峡の防衛問題も、単に原油確保だけでなく「日米同盟をどう強化するか」という観点から考える必要がある。

 私は自衛隊を派遣すべきであると思う。それは日米同盟の強化につながり、ひいては中国や北朝鮮を牽制(けんせい)する役割も果たすだろう。

 ■長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革会議委員などの公職も務める。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。最新刊に『明日の日本を予測する技術』(講談社+α新書)がある。

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