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サムスン最大危機で韓国経済沈没!? 経営トップ実刑の恐れ… トランプ氏「問題はサムスンだ」 識者「サムスンがコケたら韓国経済もコケるといわれるが、現実に」 (1/2ページ)

 韓国最大の財閥、サムスングループが創業以来最大の危機を迎えている。創業家出身の経営トップでサムスン電子副会長、李在鎔(イ・ジェヨン)被告(51)が贈賄罪などに問われた裁判の二審判決が破棄され、差し戻し審で実刑となる恐れが出てきた。文在寅(ムン・ジェイン)政権の「政治リスク」を思い知らされた形だ。日本政府による半導体素材の輸出管理強化ものしかかり、トランプ米大統領も厳しい視線を向ける。サムスンが沈めば韓国経済も沈没しかねない。

 韓国最高裁は29日、サムスンなどから巨額の賄賂を受け取ったとして収賄罪などに問われた前大統領、朴槿恵(パク・クネ)被告(67)の上告審で、二審の懲役25年、罰金200億ウォン(約17億4000万円)の実刑判決を破棄、ソウル高裁に審理を差し戻した。

 より衝撃を与えたのは、朴被告への贈賄罪などに問われ、二審で懲役2年6月、執行猶予4年の判決を受けた李被告についても、二審判決を破棄、審理を差し戻したことだった。

 朴被告は二審判決で、李被告から受け取った賄賂額が約86億ウォン(約7億5000万円)と認定されたが、李被告の判決では朴被告への贈賄額は約36億ウォン(約3億1000万円)しか認めず、食い違っていた。

 最高裁は二審より賄賂額を大きく捉えており、李被告は差し戻し審で量刑がより重くなる可能性がある。韓国では、賄賂の額が50億ウォン以上の場合は実刑といわれている。

 李被告は2017年2月に逮捕、拘束され、18年2月の控訴審判決で執行猶予となった。この間、李被告が経営の現場に不在で新規事業への投資や成長戦略への取り組みが遅れたことが、最近の業績低迷の一因との指摘もある。実刑判決となればさらに長期間の不在となり、求心力が失われる恐れもある。

 差し戻し判決を受けて29日の韓国株式市場でサムスン電子の株価は取引終了にかけて急落に見舞われた。

 サムスンをめぐっては、「韓国リスク」を意識した動きが出始めた。米アップルは「iPhone(アイフォーン)」の画面に使う有機ELパネルについて、新たに中国製品の採用を検討していると報じられた。

 iPhoneの上位機種に使われている有機ELパネルは現在、サムスンなど韓国メーカーが供給しているとみられる。

 中国のニュースサイト「新浪網」などによると、アップルは中国の液晶パネル大手の京東方科技集団(BOE)を新たにサプライチェーン(部品の調達・供給網)に加えることを検討しており、次世代のiPhoneに採用する見込みだという。実現すれば、韓国勢の牙城が崩れることになる。

 日本政府による輸出管理強化の影響で、サムスンなど韓国メーカーからパネル供給が滞るリスクを減らすのが理由だとしている。

 実際には日本政府は「フッ化水素」など半導体素材3品目に関し、安全保障上の理由から韓国向け輸出管理を強化したが、「禁輸」や「規制」はしていない。申請を受けて輸出を許可する事例も確認されている。

 中韓経済に詳しい元週刊東洋経済編集長の勝又壽良氏は、中国メーカーからの部品採用の動きについて「政治的な意味もあるのではないか。アップルとしては生産拠点を中国からインドなどに移すとみられているが、巨大な市場である中国との関係を悪くはしたくないという考えもあるだろう」と解説する。

 背景にあるのは米中貿易戦争だ。トランプ政権はスマートフォンやパソコンなど特定の製品についても12月15日から制裁関税の対象とする見通しだ。アップルとしては、割安とされるBOEのパネルを調達することで、関税の影響を和らげたい思惑もありそうだ。

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