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徴用工問題、韓国の暴挙は「戦後秩序の否定」 文政権は「世界のバランス崩す行動」自覚あるのか

 質問「もし、日本企業にいわゆる徴用工問題で実害が出ることになったら、これに対して対抗措置を取りますか?」

 回答「そう。日本企業が実害を受けて何にもしない政府って、誰が信用しますか?」

 これは、8月26日、ニッポン放送の特番「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!激論Rock&Go!」での、キャスターの辛坊治郎さんと、佐藤正久外務副大臣のやりとりです。

 番組では、日韓関係、特にいわゆる「元徴用工」をめぐる問題について、韓国最高裁が日本企業に賠償を命じる判決を出し、それに従って財産が差し押さえられ、現金化された場合の日本側の対応を議論しました。

 そもそも、この判決は、「日本による韓国統治は強制占領にすぎず、不当で不法であった。従って、請求権協定とは無関係に、不法行為の慰謝料をいわゆる『元徴用工』に支払え」というものです。

 辛坊さんも指摘していましたが、それは1965年の日韓請求権協定の否定にとどまりません。協定の下敷きとなった連合国との戦後賠償の取り決め、サンフランシスコ講和条約の否定につながります。さらに言えば、かつての欧米列強の植民地支配について、被支配民とその子孫に賠償を認める前例をつくることになります。

 すなわち、「戦後秩序への挑戦」なのです。それゆえ、佐藤氏は即座に対抗措置に出ることを断言したのです。

 勘違いしてはならないのは、一連の輸出管理の見直しとはまったく別の案件だということです。当欄でも以前指摘しましたが、輸出管理の見直しは安全保障上の観点によるもので、いわゆる徴用工問題への報復でも何でもありません。

 果たして、文在寅(ムン・ジェイン)政権は、この差し押さえが世界のバランスを崩しかねない行動である自覚があるのでしょうか?

 日本国内でも、いわゆる「けんか両成敗」的に、輸出管理の見直しなどすべきではないという意見が散見されます。それで、日韓間では一時的に関係が維持されても、戦後秩序の否定にまで及んでいることに気づいているのでしょうか?

 戦後、われわれ日本は愚直なまでに戦後秩序のルールを順守し、平和国家として国際社会とともに歩んできました。「平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ」という憲法前文の精神、言い換えればリベラル国際主義を追い求めてきたわけです。

 であるならば、護憲を掲げる皆さんほど、韓国の暴挙に怒らなくてはなりません。なぜなら、今回の韓国の行為は、自国のロジックを優先し、リベラル国際主義を破壊する行為に他ならないからです。それとも、時の政権を批判できれば、中身は何でも構わないということでしょうか?

 ■飯田浩司(いいだ・こうじ) 1981年、神奈川県生まれ。2004年、横浜国立大学卒業後、ニッポン放送にアナウンサーとして入社。ニュース番組のパーソナリティーとして、政治・経済から国際問題まで取材する。現在、「飯田浩司のOK!COZY UP!」(月~金曜朝6-8時)を担当。趣味は野球観戦(阪神ファン)、鉄道・飛行機鑑賞、競馬、読書など。

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