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金正恩氏の目を盗んで進む「北朝鮮風俗」の組織化 (1/2ページ)

 北朝鮮は、輸出の多くが国際社会による制裁でストップし、外貨が得られなくなったことで、深刻な不況に襲われている。

 そんな中で、売春を行う女性が増えていると、咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋が伝えてきた。それも組織化が進んでいるようだ。

 生活に困っているが、商売を始めようにも元手のない女性たちが、自宅を改造しマッサージ屋を始めた。そこでは、マッサージのみならず売春も行われている。うまく行って儲かるようになると、それを知った他の女性たちも次々にマッサージを始める。それらが、次第に組織化されていくという流れだ。

 組織化された女性らは、少なくとも4人が1組となる。仲間の1人は家にいて、残りの3人が駅前、市場、ソビ車(個人経営の輸送手段)のターミナルなどに出て、客引きをする。主に出張や行商などで長旅をしている男性に「おいしい食べ物がある」「いい家があるから泊まっていかないか」と声をかける。

 最初は料金として100元(約1490円)を提示するが、後からあれこれ追加して合計で300元(約4450円)ほど支払わせるという。平均的な4人家族の1ヶ月の生活費が50万北朝鮮ウォン(約6500円)と言われているので、客を月に2人取れば、一家族が生きていけるほどの収入になる計算だ。

 (参考記事:コンドーム着用はゼロ…「売春」と「薬物」で破滅する北朝鮮の女性たち

 よそ者への警戒心が非常に強い北朝鮮で、民家に見知らぬ男が頻繁に出入りするとなると、あっという間に町中に知れ渡る。隣近所や人民班長(町内会長)から疑いの目で見られるようになると、タバコや食べ物を渡して丸め込む。

 旅館や個人宅以外でも、個人経営の食堂でも売春が行われている。個室を用意して、女性従業員に接待に当たらせる方式だ。

 (参考記事:北朝鮮のスーパー銭湯がラブホ化…権力者たちの「乱れた性」の実態

 金正恩党委員長はかねて、売春の撲滅を強く指示している。しかし上述のとおり、取り締まりは効果を上げていない。

 当局は、性売買の急速な広がりに危機感を覚え、「国を前に進める片側の車輪が腐っていくのを見過ごせない」として対策に乗り出した。保安署(警察署)は、保安員(警察官)に宿泊検閲(無断で他人を泊めていないかの検査)を行わせ、人民班長を通じて通報を奨励させている。おそらく「通報すれば報奨金を出す、見逃せば処罰する」というものだろう。

 また、者を突き止めて現場に踏み込んだり、工場労働者に夜間糾察隊を組織させ、パトロールに当たらせている。

 しかし、取り締まりの効果はあまり上がっていないという。保安員のほとんどが男性で、売春をさほど問題視していないので、積極的に取り締まろうとしないのだと情報筋は伝えた。

デイリーNKジャパン

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