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台風15号、千葉など甚大被害… リスナーからの「被害状況」報道が遅れたことを反省

 私が担当しているラジオ番組『OK!Cozy up!』では先週、台風15号の被害を毎日取り上げました。ニッポン放送のAM送信所は、甚大な被害が出た千葉県木更津市にあります。台風で停電し、非常用発電機で放送を継続しましたが、発電機も停止。一時、都内の予備送信所から放送し、その後、木更津市からの放送を再開するなど、台風の猛威に翻弄された1週間でした。

 そんな縁の深い千葉県のリスナーの方々が、メールやツイッターで切実な被害の現状を伝えてくれました。

 電柱が根本から折れ、暴風で屋根が飛ばされ、ガラスが割れた写真などを添付して、「停電がこんなに長引くとは!」「停電で家畜を涼ませることも搾乳もできず、このままでは死んでしまう!」「どうして、この惨状を報道してくれないのか!?」などと、憤りを通り越して、慟哭(どうこく)のような声がたくさんありました。

 千葉県は非常に広く、都心に近い市川市から房総半島南端の南房総市や館山市までは優に100キロを超えます。停電で通信環境が悪化し、地元自治体も当初、被害の把握が遅れました。系列地方局が存在せず、メディアの取材も間に合わず、発災後しばらくは被害が報じられませんでした。

 東京の放送局は、都内や周辺の台風被害が一段落すれば、再び「韓国の法相」や「内閣改造」「あおり運転」などを報じ始めました。

 私自身、台風通過当日の交通障害などに気を取られて、房総の被害状況にまで想像力が追いつかなかったことを反省しています。悲痛なメールの数々に、横っ面をひっぱたかれたような衝撃を受けました。

 今回の台風でも、国や近隣自治体、自衛隊などが多数の人員を派遣しています。これまで、支援状況は各省庁や自治体ごとで、横の連携がなかなかできませんでしたが、昨年から防災科学技術研究所(防災科研)が災害対応支援を目的として「クライシスレスポンスサイト」(http://crs.bosai.go.jp/)を公開しています。

 これは、防災科研が運用している基盤的防災情報流通ネットワーク(SIP4D)で集約した情報を、目的別に統合して公開しているものです。停電、給水、通信状況やドローン映像などが地図上にプロットされ、見ることができます。

 今回は通信状況やスマホの充電状況によって使えない可能性もありますが、今後の備えとしてブックマークしておくと役立ちそうです。

 ■飯田浩司(いいだ・こうじ) 1981年、神奈川県生まれ。2004年、横浜国立大学卒業後、ニッポン放送にアナウンサーとして入社。ニュース番組のパーソナリティーとして、政治・経済から国際問題まで取材する。現在、「飯田浩司のOK!COZY UP!」(月~金曜朝6-8時)を担当。趣味は野球観戦(阪神ファン)、鉄道・飛行機鑑賞、競馬、読書など。

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