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「出戻り社員」の採用 企業文化を変える大きなインパクトに (1/3ページ)

 一度退職した人材を再び雇用する“出戻り採用”を積極的に行う企業が増えている。だが、復帰する側からすれば、いくら勝手知ったる仕事とはいえ、かつての上司や部下との立場が変わっていれば気まずい空気にもなるだろう。果たして出戻り採用にはどんなメリットがあるのか--。働く主婦の調査機関「しゅふJOB総合研究所」所長兼「ヒトラボ」編集長の川上敬太郎氏がレポートする。

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 あなたは、一度退職した会社に戻りたいと思ったことはあるだろうか?

 しゅふJOB総研が仕事と家庭の両立を希望する“働く主婦層”に、一度退職した会社に復帰したいと思ったことがあるかを質問したところ、「ある」と回答した人が56.2%いた。

 働く主婦層の場合、会社に不満があった訳ではないものの、出産や夫の転勤などが理由で仕方なく退職したケースも多い。そのため、他の属性よりも高めに出ている可能性はあるが、それでも機会があれば復帰したいと考える人の比率が半数を超える結果が出たのは注目に値するだろう。

 一度退職した社員に職場復帰してもらうことを出戻り採用などと呼ぶ。“出戻り”という言葉を少し皮肉まじりに捉える人もいるが、パナソニックやサイバーエージェントなど大手企業が積極的に出戻り採用の取り組みを実施する中で、今では一般用語化しつつある。

 海外では元社員を「アルムナイ」と呼ぶ。アルムナイとは、卒業生や同窓生を意味する英語で、コンサルティングファームのアクセンチュアなどが積極的にアルムナイのネットワークを構築していることが知られている。

 先のアンケートでは、元社員の職場復帰について賛否も調査したところ、次のような結果となった。

 「自分が復帰する立場でも、復帰を受け入れる立場でも賛成」と答えた人が85.6%と、大多数を占める。働く主婦層は元社員の職場復帰に柔軟な考え方を持っているようだ。

 厚生労働省によると、令和元年7月の有効求人倍率は1.59倍。1人の求職者が、約1.6の求人から選べる計算だ。そんな採用難の状況に苦しむ企業にとって、出戻り採用の推進は有効な施策の一つとなりうる。働く側が職場復帰に柔軟な考えを持ってくれているとすれば、出戻り採用の推進はスムーズに広がっていきそうだ。

 しかしながら、比率は低いものの「自分が復帰する立場でも、復帰を受け入れる立場でも反対」と回答した人が7.4%いる点は無視できない。働く主婦層以外の属性では、もっと比率が高い可能性もある。フリーコメントに寄せられたのは、以下のような声だ。

 「一度、辞める気持ちを持った職場は、また何かあると辞めたくなると思う」

 「嫌で辞めている会社には戻らない。復帰も興味なし」

NEWSポストセブン

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