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第31回「高松宮殿下記念世界文化賞」に6氏 演劇・映像部門に坂東玉三郎氏「女形として最善を尽くす」 (1/2ページ)

 世界の優れた芸術家を顕彰する「高松宮殿下記念世界文化賞」(主催・公益財団法人日本美術協会=総裁・常陸宮殿下)の第31回受賞者が決まり、17日、パリ、ロンドン、東京など世界6都市で発表された。

 今回の受賞者は、絵画部門=ウィリアム・ケントリッジ(64)〈南アフリカ〉▽彫刻部門=モナ・ハトゥム(67)〈イギリス〉▽建築部門=トッド・ウィリアムズ(76)&ビリー・ツィン(70)〈アメリカ〉▽音楽部門=アンネ=ゾフィー・ムター(56)〈ドイツ〉▽演劇・映像部門=坂東玉三郎(69)〈日本〉-の5部門6氏。賞金は各1500万円。受賞者総数は計160人となる。

 また、次代を担う若手芸術家を育成する「若手芸術家奨励制度」の第23回対象団体には、フランスの音楽教育プログラム「デモス」が選ばれた。

 パリの会見には、日本美術協会の日枝久会長が出席し、常陸宮殿下の「この賞が世界の平和と協調に寄与することを心から願います」とのお言葉を代読した。

 授賞式典は10月16日、東京・元赤坂の明治記念館で行われる。

 ■坂東氏「女形として最善を尽くす」

 日本が誇る伝統芸能、歌舞伎を担う女形の最高峰、坂東氏に栄誉ある賞が贈られる。

 日本人では今回ただ1人の受賞者となった坂東氏は17日、東京・内幸町の日本プレスセンターで行われた発表会見に出席。「お選びいただき、大変うれしく思います。男性が女性を演じるという世界の演劇の中でもまれになった女形として、お客さまのために最善を尽くしたい」とさらなる精進を誓った。

 演劇・映像部門で歌舞伎俳優が受賞するのは、1995年(第7回)の中村歌右衛門氏、2008年(第20回)の坂田藤十郎氏に次いで11年ぶり3人目。

 坂東氏は気品あふれる姫役をはじめ、舞踊家としても「鷺娘」などで独自の美の世界を創造。海外アーティストとのコラボや歌舞伎の枠を超えて演出家、映画監督もこなすなど活動は多岐にわたる。そうした芸域の広さに加え、女形として磨いてきた美しさや品格が主な受賞理由となった。

 ただ、本人は「美しさだけを追い求めてきたわけではありません」とし、「演劇の根本でもあるのでしょうが、美と醜、善と悪、そういうものが複雑に絡み合っているお役にやりがいを感じます」と話す。

 「これからも演劇の古いことから学びつつ、新しいことを生み出したい。古いものを知っている方々、新しいものを望む方々、そして何も知らない方々にも喜んでもらえる魂のこもったものを作ることが、演劇の使命だと思っております」と語った。

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