【ニッポン放送・飯田浩司のそこまで言うか!】財政健全化より経済再生が重要 3候補が否定的な「消費税減税」も有力な手段 - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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財政健全化より経済再生が重要 3候補が否定的な「消費税減税」も有力な手段

 自民党総裁選が8日告示され、1週間の選挙戦(14日投開票)がスタートしました。とはいえ、すでに菅義偉官房長官(71)と、岸田文雄政調会長(63)、石破茂元幹事長(63)は精力的にメディアに露出していますから、一応の区切りにすぎませんが…。

 各候補さまざまな政策を訴えていますが、私が注目したいのは経済です。ニッポン放送の番組「飯田浩司のOK!COZY UP!」(月~金曜朝6-8時)でも話していますが、経済政策の善しあしは「国民の生活と命」に直結します。

 直感的に理解できることですが、経済成長率と失業率は相関します。失業率と自殺率の関係も非常に深いことも分かっています。失業率を媒介に経済成長と自殺率の関係も説明できます。

 コロナ禍でガタガタの日本経済を、どうかじ取りしていくのか? われわれの生活に直結するテーマです。目下は「財政出動をしてでも支えなければならない」ということで、3候補はほぼ一致していますが、問題はその先の持続可能性です。

 岸田氏の言説が典型なのですが、当座の財政出動は容認しても、中長期的には財政健全化に目配せしなくてはいけないと留保をつけ、結局、必要な規模に満たない中途半端なものになってしまう恐れがあります。中途半端に終わるのならまだましで、歳出削減や増税で財政が健全化するどころか、悪化する場合が多いとの指摘もあります。

 これは、英フィナンシャル・タイムズの東京支局長、ロビン・ハーディング氏が8月26日付の記事で指摘していましたが、「日本のここ30年間をみて最も逆説的だと思える教訓の1つは、財政赤字を削減しても公的債務は減るどころか、むしろ増える場合が多かった」のです。

 バブル崩壊後、日本政府は歳出削減や増税を度々実施しました。その際、すでにゼロ金利状態の日銀は手を打てず、政府は失業を食い止めるべく財政出動せざるを得なくなり、かえって公的債務が膨らむということを繰り返してきました。

 ハーディング氏はこうも指摘します。

 「各国政府は景気を十分に立て直して金利がプラス圏に上昇するまで、公的債務の増加を恐れるべきではない。経済が再生してから、返済コストをにらみつつ債務を少しずつ減らす方策を考えればよいのだ」

 将来の財政を心配しすぎて、今必要なところにお金をかけないことが将来により禍根を残すことになりかねません。今の生活が苦しくなれば、将来生まれたであろう富や人を失うことになります。その社会的損失を考えず、目先の緊縮に走っていいものでしょうか。

 雇用情勢の悪化などを見ていると、このままいけば「第2の就職氷河期世代」を生み出しかねません。どうか大局的な視点であらゆる手段を取っていただきたい。そのためには3候補が否定的な「消費税減税」も有力な手段だと思います。

 ■飯田浩司(いいだ・こうじ) 1981年、神奈川県生まれ。2004年、横浜国立大学卒業後、ニッポン放送にアナウンサーとして入社。ニュース番組のパーソナリティーとして、政治・経済から国際問題まで取材する。現在、「飯田浩司のOK!COZY UP!」(月~金曜朝6-8時)を担当。趣味は野球観戦(阪神ファン)、鉄道・飛行機鑑賞、競馬、読書など。

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