【日本の解き方】G7ではいつも中心…各国首脳が信頼した安倍首相 菅氏はこの人脈を活用せよ! 中国には毅然かつしたたかに - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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G7ではいつも中心…各国首脳が信頼した安倍首相 菅氏はこの人脈を活用せよ! 中国には毅然かつしたたかに

 安倍晋三首相の退任後、対米国、対中国など日本外交は、どのような方向性で進めるべきだろうか。

 安倍首相について多くの国内メディアは批判的だったが、海外メディアや各国首脳の評価は真逆だった。トランプ米大統領、ロシアのプーチン大統領、ジョンソン英首相、ドイツのメルケル首相らが安倍首相への尊敬と称賛のコメントを寄せていた。海外主要紙も同様の論調だった。

 国際社会の場で安倍首相は、各国首脳の「接着剤」の役割を果たしていた。先進国の間で、トランプ大統領と欧州首脳の意見が割れたとき、トランプ大統領は安倍首相の言うことは聞くので、欧州首脳は安倍首相に頼み込んでいた。先進7カ国(G7)首脳会議では、いつも安倍首相を中心にして議論が動いていた。

 安倍首相を頼りにしていたのは先進国だけではない。イランに対して米国が強硬姿勢をとるとき、実は裏で安倍首相にイランとのパイプ役を頼んでいた。

 こうした仲介役がかならずしもうまくいくとはかぎらないが、それでも安倍首相は各国の首脳から信頼されていたので頼まれた。これほどまで世界から注目された日本の首相は空前絶後だといえるだろう。

 現在自民党総裁選を有利に展開している菅義偉官房長官は、安倍外交の継承を主張している。外交は個人の資質が大きく影響するので、菅官房長官が安倍首相の代わりになるには、それなりの時間を要するだろう。

 いっそのこと、安倍首相の対外人脈という日本の財産を有効に活用する方がてっとり早い。岸田文雄政調会長や石破茂元幹事長ならメンツもあるのでできないだろうが、菅氏なら、節目節目で安倍首相に外交での重要な役割を頼むことができるだろう。

 安倍首相は国会議員まで辞めることはないので、国益のためであれば喜んで「一兵卒」として日本のために貢献してくれるはずだ。

 今、世界はコロナ後の新秩序を模索している重要な時期であり、世界各国で中国との距離感が問われている。

 これまで中国は、途上国扱いで、世界は貿易上の恩恵を与えてきた。しかし、共産党一党独裁の中国は、アフリカ諸国に利権を振りかざし、チベット・ウイグルでの人権無視、南シナ海での領土拡大など、西側民主主義国家の価値観とはまったく違う側面が顕著になってきた。

 香港での「一国二制度」の国際公約をほごにし、香港国家安全維持法を中国以外の国にも域外適用するなど、他国の主権を無視した覇権主義は、西側民主主義国では到底容認できない。

 この中国の覇権主義に対抗したのは、トランプ政権だ。欧州諸国も徐々に中国への警戒心を増してきている。

 日本としては、基本路線は西側民主主義国家として共産党独裁国家の中国をいさめつつ、時と場合により、必要ならば中国と西側民主主義国家の仲介もいとわない、「毅然(きぜん)たるも、したたかな国家外交」をすべきだろう。 (元内閣参事官・嘉悦大教授)

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