【ニッポン放送・飯田浩司のそこまで言うか!】尖閣沖中国漁船衝突事件、中国人船長釈放した“旧民主党の大罪” 「反撃しない」日本の前例つくる - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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尖閣沖中国漁船衝突事件、中国人船長釈放した“旧民主党の大罪” 「反撃しない」日本の前例つくる

 先週9月7日、沖縄・尖閣沖中国漁船衝突事件から10年の節目を迎えました。尖閣沖の日本領海内で、海上保安庁の巡視船に中国漁船が衝突してきた事案です。逮捕された中国人船長が不可解に釈放されたことや、衝突映像が国民の求めにもかかわらず公開されなかったことで、当時の民主党政権の統治能力に疑問符が付きました。

 産経新聞は7日の紙面で大特集を組みました。翌8日には、当時外相として菅直人政権の一員だった前原誠司衆院議員のインタビューが掲載され、菅首相(当時)が拘留中の中国人船長を「かなり強い口調で『釈放しろ』と言った」という証言を報じています。

 菅氏はその後、自身のツイッターで、「尖閣中国漁船衝突事案は、中国漁船による公務執行妨害事件として、我が国法令に基づき、厳正かつ粛々と対応したものである。指揮権を行使しておらず、私が釈放を指示したという指摘はあたらない」と反論しています。

 しかし、多くの識者が指摘している通り、この問題は形式上の指揮権を行使したか否かではなく、菅氏から「事実上の指示」があったかどうかを問うているので、反論になっていません。

 何より、この件が中国に誤ったメッセージとなったことこそ大問題です。すなわち、「日本には何をしても反撃してこない」「強く出れば日本は引く」というあしき前例をつくってしまった。

 菅氏が言うように、これが法令に基づいての処置なら、それは日本国の法律が結果的に日本国の存立に有害であるということです。早急に法律を改めることこそ立法府の役目であり、メディアがそれを指摘しないのは仕事の放棄でしょう。今回、産経以外のメディアが無視しているのは、不思議でなりません。

 9日には、米シンクタンク「CSIS(戦略国際問題研究所)」主催のオンライン形式の講演会で、河野太郎防衛相が講演しました。この件、国内メディアは「衆院解散が10月におそらく行われると思う」という発言ばかり報じていましたが、真に重要なのは、尖閣防衛についての発言だと私は思うのです。

 河野氏は、司会者から、尖閣諸島をめぐり、日本は中国との戦争を辞さないかと問われ、「国土の1センチであれ守る用意があり、日米両政府は同盟に基づいて、尖閣諸島のために、武力の行使も辞さない。何もしなければ、国際社会が見逃した、もう1つの南シナ海になりかねない」と述べています。

 主権国家の防衛を所管する閣僚として当然の発言です。これが中国への牽制(けんせい)であることも当然ですが、10年たっても、こうした発言をしなければならない点を見ても、誤ったメッセージを正すことが、いかに難しいかを実感します。

 ■飯田浩司(いいだ・こうじ) 1981年、神奈川県生まれ。2004年、横浜国立大学卒業後、ニッポン放送にアナウンサーとして入社。ニュース番組のパーソナリティーとして、政治・経済から国際問題まで取材する。現在、「飯田浩司のOK!COZY UP!」(月~金曜朝6-8時)を担当。趣味は野球観戦(阪神ファン)、鉄道・飛行機鑑賞、競馬、読書など。

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