【大前研一のニュース時評】外務省は基本的に日本人を守ってくれない 中国でスパイ罪2人の懲役刑確定…親中派と親米派が占める「自己目的化した役所」 (1/2ページ) - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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外務省は基本的に日本人を守ってくれない 中国でスパイ罪2人の懲役刑確定…親中派と親米派が占める「自己目的化した役所」 (1/2ページ)

 中国でスパイ罪などに問われ、一審の実刑判決を不服として上訴した日本人2人の判決公判が、昨年11月に北京市高級人民法院(高裁に相当)で開かれ、2件とも棄却されていたという。最近になって判明した。

 1人は2019年に懲役6年の判決を受けた日中青年交流協会理事長。もう1人は18年に懲役12年を言い渡された札幌市の男性。中国は二審制のため、これで懲役刑が確定した。

 中国では反スパイ法が施行された翌年の15年以降、これまでに少なくとも15人の日本人が拘束された。うち9人が起訴され、今回の2人を含め全員の刑が確定した。その中には温泉探査の仕事で出張中の会社員もいる。

 いずれの裁判もどのような行為が罪に問われたのか、どのような経緯で拘束されたのかは明らかにされていない。

 多くの日本人が中国で生活をしている。どういう理由で捕まって、どういう理由で刑期が決まるのか。このことがわからないのでは、怖くて何もできない。民主化活動をして逮捕され、中国本土に移送された…など最近は日本でも香港市民に対する中国のやり方に関心が高いが、日本人自体も理由不明の逮捕・収監が驚くほどあることには、あまり注目されてこなかった。

 本来、外務省は中国在住の日本人、および中国でビジネス展開する日本企業の立場になって、中国政府に対し、「なぜ日本人が捕まったのか、明確にしろ」と迫らなければならない。そして、日本の国民に向けて、「中国の言い分はこうです」と説明する義務がある。

 こういったことを放置して、「新聞によりますと」なんてことをやっている。外務省は何のためにあるのか!? こんな単純なこと一つできないのは、外務省の中の一大勢力「チャイナ・スクール」の存在が強く影響しているからだ。

 「チャイナ・スクール」は、外務省で中国語を研修言語とした外交官たちのこと。いわゆる親中派だ。外務省は親中派と親米派に別れていて、実はこの2つの派閥は仲が悪い。

 外務官僚の最終目標コースは米国大使になること、または中国大使になることだ。ただし、中国大使に任命されたとしても、中国政府から「われわれに対して敵愾(てきがい)心を持っているから、大使としては認めない」とされれば着任できず、アグレマン(同意)が必要となる。

 そのためにチャイナ・スクールの人々はレッテルを貼られないように、いやもっと進んで「お目覚えがめでたいように」中国政府要人との関係構築にひたすら励む。

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