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【田中角栄 不敗の世渡り力】39度の高熱でも上京した若者に熱弁40分 人と人を結び付けるもの

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【田中角栄 不敗の世渡り力】39度の高熱でも上京した若者に熱弁40分 人と人を結び付けるもの

 最大の気配りとは、相手に対して全力で向き合うことだ。真の信頼関係はここでこそ生まれる。

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 この田中角栄の言葉の裏には、「人と接するには、まず先入観、敵対意識、被害者意識というものを捨ててかかれ」という意味合いがある。誠心誠意、全力で向き合う中で、人と人を結び付ける、新たなきっかけが生じるのだとしているのである。田中は常に、それを実行していた。次のようなエピソードがある。

 北海道選出の渡辺省一(在任1979−96年)という自民党衆院議員がいた。宮沢(喜一)派から初当選を果たした渡辺は、自民党各派へあいさつ回りに出向いた。その渡辺は、後日こう言っていた。

 「どこの派閥に行っても、『おめでとう。頑張ってくれよ』的な激励ばかりだったが、田中派だけは違っていた。田中派事務所へ行くと、田中先生以下、幹部がズラリと待っていて、全員がすでに『渡辺省一調査表』のコピーをにらんでいる。出てくる質問はすべて的を射たものばかりで、なぜ田中派が強力なのかを見た思いがした。何事にも全力投球の“田中イズム”が、幹部の全員に浸透していた」

 あるいは、ロッキード事件の公判中の79年2月、当時の中曽根(康弘)派のベテラン議員の秘書による、こんな証言もある。

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