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【ぴいぷる】元テニスプレーヤー・杉山愛、34歳から始めた自分探しの旅 自分は一体何がしたい…願いを書いた「マイウィッシュリスト」 (1/2ページ)

 大坂なおみ(21)が、先のウィンブルドン(全英)シングルスで初戦敗退。世界1位返り咲きをねらってのグランドスラムだっただけに、女子テニス界に衝撃が走った。

 「自分でも理解できないくらいの緊張感。目に見えないものがのしかかって、コントロールできなかったのでしょう。これも彼女が通らなければならない道ですから」

 自らもシングルス世界8位、ダブルスでは1位という輝かしい記録を持つレジェンド。コート上での選手の心境が痛いほど分かるのだろう。

 「体格にも恵まれているので大坂選手のポテンシャルなら、実力さえ発揮できれば、女王として十分君臨できます」

 現役時代、パワーテニスの時代を勝ち抜くために、ストレッチや呼吸法から始まる33のルーティンなど人一倍ハードなトレーニングをこなし、グランドスラムのシングルス62回連続出場の世界記録も樹立した。

 それが原因なのか、引退後、予想外の反動に襲われる。

 「テレビのコメンテーターや講演活動など仕事が仕事を呼び、気が付けばジッとしていても天井がぐるぐる回るような症状が現れました。自分は一体どこに向かっているのか。心も体もバラバラでした」

 原因不明の不調にさいなまれるなか、現役時代から10年以上付けていた日記の中に脱出のヒントを見つける。

 「現役時代は日記を書くことで自分と向き合っていました。気持ちや体調の変化を知り、それが試合に向けてとても役に立ちました。自分は一体何がしたいのか-。自分に問いかけるような気持ちで書き始めたのが『ウイッシュリスト100』(人生で実現させたい100のリスト)でした」

 34歳から始めた自分探しの旅。大切なことはワクワクすること。「結婚」「出産」から始まるウィッシュリストは、「大学院に行く」「本を出版」「出版した本を元に講演」といった人生の目標から、「マラソン完走」「富士山に登る」といったチャレンジものや趣味など多岐にわたる。興味をなくしたものはリストから消去しても構わない。その数は今でも170個程度あるという。

 リストの一番初めに書いた「結婚」については現役引退から2週間後に出会いが訪れたというから効果テキメン(?)、早々と消えた。ところがリストの2番目に挙げた「出産」については困難を極める。

 「36歳で結婚してすぐに子供がほしいと思いましたが、最初の子供は妊娠5週間で流産。その後、人工授精にもトライしました。でも、妊娠の兆候が見られません。人工授精がダメなら体外受精。そう簡単には割り切れませんでした」

 もしできなかったらどうしよう。不安と焦燥が脳裏をかすめる。

 「ここで諦めてしまうのは、あなたらしくない。できることはすべてやって最後までトライするのがあなたらしいと思う」

 現役時代コーチを務めた母、芙沙子さんがそう言って背中を押してくれた。この言葉は選手時代、スランプに苦しみ、「引退」の2文字が頭をかすめた時も言われ、復活のきっかけをつかんだ金言でもある。結果、体外受精までやり切って39歳で妊娠。40歳で待望の男の子を授かった。

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