セ3強レース…監督は勝てば官軍負ければクビ?! V逸なら即去就問題が浮上 江尻良文の快説・怪説
セ・リーグは巨人の独走から一転、DeNA、広島を加えた激しい三つどもえ戦。ファンは一喜一憂の毎日だろうが、最後に勝てば天国、負ければ地獄が待ち受けているのは監督たちだ。
「さすがリーグ優勝7回、日本一3回、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)世界一の実績を誇る常勝監督だ。選手起用、采配がひと味違う」
辛口の評論家諸氏からもこう絶賛されてきた巨人・原監督だが、風向きが変わりつつある。肝心要の宿敵・広島に5勝11敗1分、借金6と大苦戦。高橋前監督の“遺産”で不動の4番を期待された岡本の不振など、問題点がクローズアップされてきた。
球団ワースト新記録の5年連続V逸を回避、5年ぶりのV奪回は至上命令であり、失敗したら去就問題にまで発展しかねない。
編成権まで与えられ、三顧の礼で3度目の登板になった原監督は、3年契約と言われるが、ソフトバンク・王球団会長は巨人、ダイエー、ソフトバンクの監督を歴任した経験から「監督の何年契約なんてのは全く意味がない。実際には監督は1年、1年が勝負。1年契約と同じだからだ」と断言している。
実際、広島・緒方監督は就任1年目こそBクラスの4位だったが、昨季まで球団史上初のリーグ3連覇を達成。それでも、今季低迷時には来季の去就問題が取り沙汰された。
DeNA・ラミレス監督も同様。ここにきて奇跡的な快進撃を見せ、ラミレスマジック再現といわれているが、チーム低迷の最中は「コーチ陣の言うことに耳を貸さず、独裁政権化している。今季限りで間違いなく解任」とささやかれた。
優勝すれば、胸を張って続投だが、V逸したら即去就問題が浮上する。いや、敗者復活のクライマックスシリーズ(CS)で救済される可能性もあるか。いずれにせよ、最後に笑うのは誰か、興味は尽きない。(江尻良文)