記事詳細

NAFTA再交渉は米がメリットを再認識する交渉プロセスに (1/2ページ)

 TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)参加11カ国は21日、ベトナムのハノイで閣僚会合を開き、早期発効を目指す共同声明を採択した。TPPを離脱した米国を念頭に、当初の署名国が協定に再加入しやすくする枠組みの検討も盛り込んだ。

 トランプ米大統領が任期途中で辞任した場合、次期大統領が誰になるかにもよるが、米国がTPPに戻ってくる可能性も高いので、復帰の余地を残してすぐに対応できるようにしたわけだ。

 トランプ大統領が「2国間協定が今後の自由貿易政策の軸になる」と言っても、それぞれの国で交渉するのは大変だ。NAFTA(北米自由貿易協定)をやめ、TPPをやめ、パリ条約をやめ……と、米国は国際社会で「やる」と決めていたことを大統領が変わっただけで一方的に放棄してしまう。

 非難されても、トランプ大統領は「何が悪いんだ」とどこ吹く風だ。ここは現在のままでフリーズしておいて、「次の人」と話し合いをするのがいいと思う。ただ、TPP11カ国の共同声明の直後、米通商代表部のライトハイザー代表は復帰の可能性はないと発言しているが、親分の手前そう言わざるを得なかったのかもしれない。

 ライトハイザー氏は今月15日に代表に就任したばかりだが、その3日後の18日には、メキシコ、カナダと結んでいるNAFTAの再交渉に向けた手続きに入ることを米議会に通知している。日米鉄鋼交渉でこわもてのネゴシエーターだったところを売りにしているので、しばらくは交渉相手を蹴散らしていく姿を見せスタンドプレーを続けるのだろう。会見で「NAFTAは米国の農業、投資サービス、エネルギー業界には成功だが、製造業にとってはそうではない」と指摘、議会との90日の協議期間を経て、8月16日以降に再交渉を始める見通しだという。

zakzakの最新情報をSNSで受け取ろう