記事詳細

霞が関、前川前次官を非難 逆転狙った名誉挽回策、「内部メモ」は著しい誇張 (1/2ページ)

 前川喜平前文科事務次官の“反乱”が収まらない。安倍首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画をめぐり、政権批判の発信を続けているのだ。背景に感じる「恨み」と「名誉回復」。霞が関の住人は、前川氏の言動をどう見ているのか。元通産官僚である評論家の八幡和郎氏が緊急寄稿した。

 「元事務次官というエリート官僚が、安倍首相に捨て身の反逆」

 「霞が関も安倍官邸の横暴に立ち上がる」

 新聞や週刊誌で最近、こういった見出しを見かける。それなら、霞が関の官僚たちはひそかに大喝采のはずだが、OBまで含めて、前川氏に対しては、非難ごうごうだ。

 大富豪で、約8000万円の退職金はもらったが、不祥事での引責辞任で名誉は地に落ちた前川氏に失うものなどない。むしろ今回、「正義の味方」として振る舞うことは、一発逆転狙いの名誉挽回策といえる。

 前川氏の言い分が事実無根とはいわない。「内部のメモ」としてはあったのかもしれない。だが、内容は最低限、著しい誇張だ。上司(官邸上層部)から希望をほのめかされても、あんな直接的な言葉で相手方に伝えるような部下(官僚)などいるはずない。

 守旧派の抵抗を排しての獣医学部新設は十数年前から構想され、民主党政権で大きく前進し、安倍政権が国家戦略特区制度を創設して岩盤規制に穴を開ける機が熟した。地域バランスから「四国でも戦略特区を1つ」というのも合理的判断だ。

 安倍政権も好ましいと考え、プッシュしただろうが、政官のせめぎ合いの中での常識の範囲内だ。ただ、文科省は「政治の圧力がゆえ」としたかったのかもしれない。

zakzakの最新情報をSNSで受け取ろう