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【大前研一 大前研一のニュース時評】国政選挙での争点は「原発ゼロ」ではなかった 「国民に省電を義務化する」ことが本筋 (1/2ページ)

 関西電力は、2019年に40年の運転期限を迎える大飯原子力発電所1、2号機(福井)を廃炉にする方針を固めた。大飯のように発電規模が大きい原発は効率がよいとされ、関電はこれまで運転期間を延長する考えを示していたが、補強や耐震化などの安全対策費用がかさむことで、延長しても採算がとれないと判断し、方針転換した。

 原発は11年の東日本大震災後、運転期間が原則40年と定められたが、原子力規制委員会が延長を認めれば最長60年まで運転可能となっている。

 一方、原発の廃炉も東日本大震災後、美浜原発1、2号機(福井)などが認可されたが、いずれも出力30万-50万キロワットの小型原発だった。出力100万キロワットを超える大型原発の廃炉は東京電力福島第1原発を除いては初めてとなり、原発の再稼働を目指す他の電力会社にも影響を与えることになる。

 今回の衆院選では、新潟のような立地県でなく、消費地をベースとする東京都知事が代表を務める希望の党までもが「原発ゼロ」を公約に掲げていた。しかし原発は国政選挙の争点とはならない。なぜなら日本ではいずれ原発ゼロになってしまうからだ。国民感情を考えると、日本はもう新しい原発を立ち上げるのはほぼ不可能だからだ。

 運転経過年数別に日本の原発数を見ると、現在、運転経過10年未満の原発は1基、10-19年が6基、20-29年が17基、30-39年が16基。運転開始から37-38年が経過している大飯1、2号機はここに含まれる。そして、40年以上が8基。約半数が運転開始から30年以上経過している。

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