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【菊池雅之 最新国防ファイル】日本の空を守る“幽霊”引退間近 F-4ファントム戦闘機 (2/2ページ)

 こうして71年から、日本用に改良し、JapanのJを付けた「F-4EJ」の配備を開始した。当時、ライセンス生産が許可されていたのは日本だけだった。74年からは、完成品として、偵察機型である「RF-4E」を配備した。

 81年からは、F-4EJを改修型した「F-4EJ改」を配備。機体下方を低空飛行する敵の索敵能力を向上させ、空対艦ミサイルによる対艦攻撃能力や無誘導爆弾による対地攻撃能力を復活させた。

 F-4の特徴は2人乗りである点だ。前席がパイロット、後席がレーダーなどの操作を行う。2人1組で戦闘機を運用するため、ラリーの車内のように、マイクで会話をしながら飛行する。

 「じゃじゃ馬」と呼ばれるほど操縦が難しく、高い技量が求められた。機体デザインだけでなく、アナログな運用方法などから、映画や漫画の題材にもなり、それが世界中に「ファントムファン」を多く作った。

 現在、F-4を運用しているのは、第7航空団・第301飛行隊と第302飛行隊、第502飛行隊(偵察部隊)の3個隊のみ。すべて百里基地(茨城県)を拠点としている。

 日本の空を飛ぶF-4ファントムが見られるのもあとわずかだ。

 ■菊池雅之(きくち・まさゆき) フォトジャーナリスト。1975年、東京都生まれ。陸海空自衛隊だけでなく、各国の軍事情勢を取材する。著書に『こんなにスゴイ! 自衛隊の新世代兵器』(竹書房)、『ビジュアルで分かる 自衛隊用語辞典』(双葉社)など。

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