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【大前研一 大前研一のニュース時評】「今年の10大リスク」1位は中国、欧米の200年遅れで進める「新植民地主義」 (1/2ページ)

 国際情勢を分析している米国の調査会社「ユーラシア・グループ」(イアン・ブレマー社長)が年頭恒例の「2018年の世界の10大リスク」を発表した。

 その1位は「中国は真空を好む」というもの。トランプ政権下の米国が指導力を失うなか、その間隙を突いて中国が影響力を拡大、貿易や投資、最新テクノロジーなどの分野でリーダーシップを発揮し、国際社会との摩擦が増えると予測している。

 ユーラシア・グループは毎年、「10大リスク」を発表している。昨年は1位に「わが道を行く米国」を予測、米国がリーダーシップを取らなくなって世界が不安定化するリスクを的中させた。

 ただ、今年最大のリスクとして挙げられた中国が、広域経済圏構想「一帯一路」やインフラ投資を通じて各国に貿易ルールの適応を迫り、南シナ海進出などをめぐって国際社会との摩擦を起こすという予測は、多くの人が言っていることだ。一言で言えば欧米のやってきたことを200年遅れで進める「新植民地主義」である。

 中国の南シナ海進出を見ていると、徐々に軍事施設建設を進め、結果的には好きなことをやっているように見える。南シナ海の大半に主権が及ぶという主張は仲裁裁判所に退けられたものの、訴えたフィリピンなどの周辺国を「圧力と援助」で黙らせようとしている。