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【富坂聰 真・人民日報】習近平氏が進める言論統制、狙いは経済的不満の抑止 不作為問題で企業との対立深刻に (1/2ページ)

 先週の原稿では、憲法改正の中身が初めてメディアで明らかにされた日の北京について触れた。

 国家主席の任期の撤廃が示された改正案に対して北京のエリートサラリーマンたちが、警戒感を示したことを書いたのだが、このとき彼らは自分たちの感じている悪い予感を吹き飛ばすようにこう言ったのである。「政治は左に向かうが、経済が右に向かうことに変わりはないはずだ」

 これはいろんな意味で憲法改正を見守る人々の気持ちを代弁しているといえるのだろう。

 つまり、わけあって政治的には時代に逆流するような引き締めを行っているが、それによって経済活動が制限されたり市民生活が影響されることはないのだと信じたいということだ。

 いうまでもなく、そう自分に言い聞かせるのはそうした懸念が感じられたからに他ならない。

 さて、少し話が前後するのだが、春節を終えたばかりの北京での雑談の中で、人々が話題にしたことで少々気になることがあった。それは、子供たちがこの春節中にもらったお年玉(紅包)の額が大きく減ったという話題だった。

 中国の西部地域に帰省していた友人は、「2年前、子供のお年玉の最高額は3万元(約51万円)だった。しかし、その同じ人からのお年玉が今年は1万元(約17万円)にまで下がったんだ。その人は決して事業がうまくいっていないわけではないようだったけど、何かに備えるような感覚になっていた。空気が確実にちょっと重くなっていた」と語ったのだ。

 単純に数字を信じることはできないまでも、かつて10%前後の成長を続けていたのに、それが6%台になっているのだから当然だろう。

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