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【高橋洋一 日本の解き方】日米首脳会談に向けた秘策は、貿易面の障壁除く補正予算だ 安全保障の連携も強める好手 (1/2ページ)

 3月の日銀短観が2年ぶりに悪化したが、これは景気変調の兆しなのか。財政政策など政府が対応すべきことはないのか。

 企業の景況感を示す業況判断DIは大企業製造業で8四半期ぶりに前回の2017年12月調査から2ポイント悪化しプラス24だった。確かに悪化であるが、指数の水準からみて、今のところ景気変調とまでは断言できるようなものではない。景気回復の中でのちょっとした足踏みかもしれない。

 業種別では、16業種中、鉄鋼や非鉄金属といった素材など8業種で業況が悪化した。背景には、資源価格の上昇がある中でなかなか価格転嫁ができない素材産業の苦しさがあるようだ。

 大手非製造業の業況判断DIは2ポイント悪化しプラス23だった。原因は、建設や小売での人手不足のようだ。

 雇用人員が「過剰」と回答した企業から「不足」の割合を引いた雇用人員判断DIは全規模全産業でマイナス34。これは26年ぶりの低水準だ。

 雇用状況が良好であるというのは、企業にとっては厳しいことかもしれないが、日本経済全体にとってはいいニュースだ。

 本コラムで繰り返し主張しているように、失業率は2%台半ばとなっており、筆者の試算ではそろそろ下限になる。そうなると、賃金や物価は上昇し始めるだろう。いよいよデフレ脱却である。そうした中で、ちょっとした踊り場感が出ているのが今回の日銀短観かもしれない。

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