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【富坂聰 真・人民日報】情報機関中心で進む対北外交、日本にとっては厳しい環境に (1/2ページ)

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の電撃訪中の後、日本には厳しい外交環境が続いている。

 おそらく現在東アジアに吹いている日本への逆風は、当面収まらないと考えるべきだろう。

 その理由の一つは、米中韓朝の間で大きく動いた今回の外交では、その中心となったのが、従来の外交を担当するルートではなく、情報機関であったと思われる点だ。

 例えば、金正恩訪中後に韓国を訪れた楊潔チ国務委員(党中央政治局委員)が最初に会ったのは鄭義溶(チョン・ウィヨン)大統領府国家安保室長だった。鄭氏は、徐薫(ソ・フン)韓国国家情報院長とともに金正恩氏と会談し、その後、日・米・中・ロへと説明に向かった。

 国家安保室と国家情報院はいずれも情報系の組織である。これはアメリカも同じ。

 当初、平昌(ピョンチャン)オリンピックでは、これに出席したペンス副大統領と北朝鮮との間の会談が予定されていた。北朝鮮側のキャンセルによって流れたが、このときペンス氏とともに会談に臨む予定だったメンバーは国務省系ではなく、CIA(中央情報局)系であったことはよく知られている。

 つまりティラーソン国務長官が更迭されてポンペオ新国務長官が誕生するという流れは、そこから新たな外交が始まるという意味ではない。むしろ、それまでの流れを追認した形であったと考えられる。

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