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【ケント・ギルバート ニッポンの新常識】根拠が崩れたのに主張を変えない人こそ不誠実 (1/2ページ)

 ドナルド・トランプ米大統領は、米国がバラク・オバマ政権時代の2015年に、イランと結んだ核合意からの離脱を表明した。

 私は一時期、イラン核合意は失点ばかりのオバマ政権における、数少ない功績だと考えていた。だが、合意が単なる問題の先送りに過ぎなかったと理解した現在は、トランプ政権の核合意離脱を支持している。

 今回の決定は、北朝鮮に対して「時間稼ぎの中途半端な合意はあり得ない。それを望むなら、米朝会談自体をやめる」という強いメッセージにもなった。一石二鳥である。

 昔の時代劇で定番だった「武士に二言はない」というセリフへの憧れだろうか。多くの日本人は「主張を変える」ことへの抵抗感が強い。それどころか、一度口にした主張を変えることは「悪」であり「負け」だと思い込んでいる節がある。それが、自分の政治的主張を口にしない日本人の多さにもつながるのだろう。

 ツイッターなどSNSの書き込みを見ていると、「主張を変える人物は不誠実だ」と考える日本人は驚くほど多い。もし、あなたもそう考えるひとりなら、その考えは幼稚なうえに間違っている。

 何らかの主張には、必ずそこに至る経緯や理由、根拠がある。私は合理性と論理性を重んじるので、自分が主張する内容とその根拠には、論理的整合性が必要不可欠である。論理的整合性こそが、私の誠実さを担保する重要な要素とも言える。

 従って、主張の根拠となる情報が間違っていたり、自らの認識や思考が不十分だったと分かった場合、主張そのものを修正するのは当然である。むしろ根拠が崩れたのに主張を変えない人こそ、不誠実だと私は思う。

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