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【高橋洋一 日本の解き方】財務省は次官と国税庁長官不在でも支障なく回る 後任は空席か外部も一案だ (1/2ページ)

 財務省では福田淳一・前事務次官と佐川宣寿・前国税庁長官が相次いで辞任したが、後任が決まっていない。組織運営に支障はないのか。後任が決まっていない理由は何か。

 普通の民間企業なら、ツートップの辞任は一大事だろう。何も決められず、およそ企業の体をなさなくなることもあるかもしれない。ただ、官庁の事務方トップの場合、形式的には執行するだけで重要な意思決定をしないので、ツートップがいなくても、支障なく回るのだ。

 財務省設置法第2条において、「財務省の長は、財務大臣とする」(第2項)とされる。事務次官は、役職上のランクとしては大臣、副大臣、大臣政務官の下である。ただし、これらの上位職は原則として政治家で、官僚としては次官がトップだ。国家行政組織法第18条では「各省には、事務次官一人を置く」(第1項)、「事務次官は、その省の長である大臣を助け、省務を整理し、各部局及び機関の事務を監督する」(第2項)とされており、別に事務次官がいなければ、誰かが代わりをすればいいだけだ。

 現在は矢野康治大臣官房長が事務代理となっている。事務次官の「事務代理」とは、屋上屋のような奇妙な表現であるが、事務次官が厳密には組織のトップでなく、民間会社でいえば、専務程度のランクであると考えれば、その不在はそれほど大したことではない。

 いずれにしても、役所組織は法律に基づくことしかやらないので、新たな判断が必要となるわけでもなく、事務代理がいれば次官不在でも回る組織だ。

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