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【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び お題は「世界」》大胆さは追い詰められた証し 米朝会談の駆け引き (2/2ページ)

 北の狙いは同年9月の6カ国協議の交渉からボルトン氏を外すこと。結局米国が折れる形で同協議からボルトン氏は外れました。北はこれに味をしめていた節があります。

 しかし、今回は違いました。トランプ氏は5月24日に会談中止を北に通告する書簡を公表、「あなた方の敵対心や怒りに鑑み、会談することが適切だとは思わない」と述べ、揺さぶり戦術を拒否しました。

 異例の中止通告に北も異例の対応で返しました。金第1次官は慌てて次のような談話を発表したのです。「(崔氏のコメントは)米側の行き過ぎた言動が招いた反発にすぎない」「われわれは、いつでも、どのような方式でも向かい合って問題を解決する用意があることを米国側に改めて明らかにする」

 何ともしおらしい談話。これで北のほうが強烈に会談開催を欲していることが全世界に知れてしまったわけですが、揺さぶりから懇願へとすぐに軌道修正をはかったところが、過去の北朝鮮にはない対応です。

 やはり正恩スタイルの新しさ? と結論づけたくなりますが、シンガポールまで出てくることも軌道修正の談話も米国の力にそれだけ追い詰められているから-との見方が現実的でしょう。

 朝鮮半島問題に詳しい李相哲龍谷大教授は産経新聞に寄せた原稿にこう記しています。

 「過去において北朝鮮は話し合いでなく『力』にしか反応しませんでした。金正恩委員長が(米国との)急いで話し合いに応じ、体制保証を求めてきたのは米国の巨大な『力』を恐れたからにほかなりません」

 今回の会談で北が狙うのは終戦宣言や平和協定の道筋づくりでしょう。在韓米軍の撤退など米国の「力」を削ぐことが目的です。

 一見オープンに見える正恩氏の言動に世界は惑わされてはいけません。北朝鮮の本質は変わっていないのですから。(kamo)

【zak女の雄叫び】取材や日常…。女性記者21人が月ごとのキーワードで本音を綴るリレーコラムです。6月のお題は「世界」です。

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