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オウム後継団体「アレフ」、年間1億円ペースで資産増も…被害賠償進まず

 日本犯罪史上、最も凶悪事件とされる、松本・地下鉄両サリン事件など、一連のオウム真理教事件を首謀したとして、殺人罪などで死刑が確定した麻原彰晃(本名・松本智津夫)死刑囚(63)ら7人の死刑が6日、執行された。オウム真理教は1996年、一連の事件の被害者や遺族から約38億円の損害賠償を請求されるなどして破産した。後継団体「アレフ」は被害者側への賠償を続けると表明したが、公安調査庁によると、近年は年間1億円ペースで資産を増やしているにもかかわらず、賠償支払いを滞らせている。被害者側は今年2月、アレフに対し、未払いの10億円余りを賠償するよう求めて東京地裁に提訴。裁判が続いている。

 教団の破産管財人阿部三郎弁護士(2010年に死去)は09年3月の破産手続き終結までに資産の売却を進め、約38億円のうち15億円余りを配当。残る約22億円の賠償請求権を、被害者らを支援する「オウム真理教犯罪被害者支援機構」(宇都宮健児理事長)に譲った。

 破産手続き終了後、アレフが現在までに被害者側に支払ったのは約3億5千万円。オウム被害者救済法に基づく国からの給付金約8億円を充当しても、10億円余りが支払われていない。機構関係者は「アレフは十分な資産を持っている。被害者や遺族が高齢化しており、早く裁判に勝ち、配当を実現したい」と話す。