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麻原死刑執行で真相は闇の中 精神状態問題なし 松本サリン事件被害者の河野さん「事件の真実に迫ることができなくなって残念」 (1/2ページ)

 地下鉄、松本両サリン事件や坂本弁護士一家殺害事件、VXガス襲撃事件など、犯罪史上類を見ない数々の凄惨な事件を引き起こしたオウム真理教。6日に死刑が執行された首謀者の麻原彰晃(本名・松本智津夫)死刑囚(63)は殺人を肯定する教義を説き、幹部たちは「人類救済」を掲げ、妨げになる者をポア(殺害)しようとした。麻原死刑囚は一審途中から沈黙し、異常な事件の真相について明かさないまま、執行となった。

 刑務官とは一切会話をせず、じっと座り続ける一方、入浴の呼び掛けには反応し、自ら立ち上がる-。東京拘置所に収容されていた麻原死刑囚の様子を知る複数の法務省関係者はこう証言し、精神状態に問題はなかったと指摘した。

 2006年9月に死刑が確定。08年半ばから弁護士、家族も面会できなくなった。

 家族らは刑事訴訟法で刑の執行停止が定められている心神喪失状態だと主張してきたが、複数の法務省関係者は「異常は見受けられなかった」と反論していた。

 関係者によると、麻原死刑囚は短髪でひげをそり、逮捕前の様子から風貌は一変。他の死刑囚から離れた独居房で、1日の大半を座った状態で過ごしていた。

 数日に1度、「風呂だ」と声が掛かると、すぐに立ち上がり、定期的に診察に訪れる医師とはコミュニケーションを取っていた。独居房のトイレは使おうとせず、常におむつをつけ、肌が荒れていたこともあった。

 近況の一端は、麻原死刑囚の四女が、自身の推定相続人から麻原死刑囚を除外するよう横浜家裁に求めた手続きでも明らかになった。拘置所が15年5月、家裁に提出した文書には「精神科医の診察の結果、体の機能は保たれており、少なくとも明らかな精神的な障害はない」と記されていた。

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