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【ぴいぷる】パラスポーツが舞台の小説『伴走者』がヒット 作家、広告プランナー・浅生鴨氏 (2/3ページ)

 いきなりそこまで書ける力量の源は、その読書量にもある。

 「子供の頃からとにかく本は読んでいました。毎月送られてくる世界の児童文学全集などは読み込んで、その巻がボロボロになるころに次の新しい巻が届くという感じでした」

 ■執筆はコツコツ受注型

 中学になると1日1冊主義を決めて大人になるまで続けた。さすがに最近は読めなくなったが、空いた時間に読書は欠かさない。

 「読んでないと書けないですから」という事務所のロッカーの2つには本がぎっしり。小説、エッセー、政治家の自伝など幅広い。自宅には3000~4000冊の蔵書があるという。

 04年にNHKに入局する前、クリエーティブな業界を渡り歩いていた。しかし、31歳のとき、交通事故で足をほぼ切断して再縫合するという重傷を負って無職となり、NHKの中途採用募集を知った。

 「僕の仕事の経験から、NHKっぽくない発想で番組企画ができればと思ったんです。のちに、パラスポーツを担当することになったのは僕のけがのことを多少意識していたかもしれません。パラスポーツの取材では後天的に障害をもった人が何を聞かれたら嫌かということが分かるので、それは役に立ったかな。でも、だからといって伴走者を書きたかったわけじゃないんです。今回、たまたまパラスポーツの小説を書きましたが、それは物語の面白さがあったからです。『伴走者』がパラスポーツの普及の一環になればいいと思っています」

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