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【ぴいぷる】パラスポーツが舞台の小説『伴走者』がヒット 作家、広告プランナー・浅生鴨氏 (3/3ページ)

 14年に図らずも自分がNHKに染まっていたことを感じ、またパラスポーツの普及を考えると、NHKの中では制約もあり、思うに任せないため退職する。

 フリーになったが、「僕からプレゼンするのではなく、受注型。初期の小説も『伴走者』も依頼があったので、アイデアを出しました。もともと1人でコツコツやるのが好きなんです。だから、意識は小さな町工場で金属加工をやっている職人さんに近いです」。

 執筆は文字の持つイメージを大切にしたいので原稿用紙に手書きしてパソコンで推敲(すいこう)する。NHKの退職時に友人が名入りの400字詰め原稿用紙3000枚をプレゼントしてくれたが、いまや残り300枚程度だ。

 今日もコツコツと町工場の職人のごとく、万年筆で原稿用紙のマス目を埋めている。(ペン・竹縄昌 カメラ・斎藤良雄)

 ■浅生鴨(あそう・かも) 作家、広告プランナー。1971年、神戸市出身。47歳。早稲田大学第二文学部除籍後、ゲーム制作会社、レコード会社など8社を渡り歩く。2004年、NHK入局。週刊こどもニュースなどを担当する一方、09年に開設した広報局Twitter「@NHK_PR」がNHKらしからぬゆるいツイートで人気となり、SNS上をにぎわした。12年「NHK_PR1号」名で『中の人などいない@NHK広報のツイートはなぜゆるい?』(新潮社)を上梓。14年にNHKを退職。他に『アグニオン』(同)、『猫たちの色メガネ』(KADOKAWA)など。浅生鴨はペンネーム。口癖の「あ、そうかも」から。

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