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危惧される麻原元死刑囚「分骨」の悪夢 オウム後続団体が遺族へ接近か、四女独占なら身の危険も (1/2ページ)

 オウム真理教の麻原彰晃(本名・松本智津夫)元死刑囚=執行当時(63)の遺骨の引き受け人となった四女(29)は11日、「遺骨を粉にして、太平洋に散骨する」との方針を明らかにしたが、妻(59)や三女(35)らとの対立が深まるなか、危惧されるのがオウムの後継団体の存在だ。一族への接近を図っているともされ、「分骨」などにより遺骨や遺品を入手すれば、組織の拡大や資金獲得に利用されかねない。専門家は東京五輪を標的にしたテロにも警鐘を鳴らす。

 麻原元死刑囚の四女は遺骨を引き受けるとしたものの、当面は東京拘置所が保管する。

 オウム事件に詳しい元警視庁公安部の江藤史朗氏は「(麻原元死刑囚が)指名した理由はよく分からないが、1番宗教になじんでいなかった四女にというところがあったのではないか」との観測を示す。

 遺骨をめぐり、麻原元死刑囚の遺族にオウムの後継団体が接近する恐れがあると公安当局は注視している。

 公安調査庁の『内外情勢の回顧と展望(2018年版)』によると、現在でも国内で約1650人、ロシアで約460人の信徒が活動していると目されている。

 後継団体は「主流派」と「上祐派」に分かれる。「主流派」には、麻原元死刑囚への絶対的帰依を打ち出す「アレフ」があり、17年には新規信徒約130人を獲得したという。アレフでの内部対立を契機に幹部信徒らが分派したとされる「山田らの集団」は約30人の信徒を擁するとされる。

 「上祐派」は、上祐史浩元幹部(55)を頂点とする「ひかりの輪」を指す。「脱麻原」「脱アレフ」を主張するが、教団存続のために麻原元死刑囚の指示を根拠とし、関係のある仏画を掲示するなど“麻原色”が残存している-というのが同庁の見立てだ。

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