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【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び お題は「涼」》被災地でもらった麦茶 (1/2ページ)

 先月起きた西日本豪雨被害の取材で、広島市安芸区を訪れた。矢野東地区の梅河(うめごう)団地は特に土砂崩れの被害が大きいところで、全体の3分の1にあたる約20棟が全半壊した。

 行方不明者の捜索も続く7月半ば、現地は連日の猛暑。レンタカーで近くまで行き、そこから5分ほど歩いて梅河団地に着く。車内の気温計は38度を表示していた。たった5分の徒歩でも大量の汗をかく。飲料を持ち歩かないと、すぐに熱中症になりそうな暑さだ。

 土砂や住宅のがれきの中で取材していると、そこに1人の高齢女性が日傘を差して現れた。きっと地元の人だろう。崩れた家や泥まみれになった家具を歩いて見て回っている。話しかけてみると、梅河団地の近所に住んでいるという。幸い、家に被害はなかった。土砂で全壊した住宅の前に立ち、「ここが友達の家で、どんな様子か見に来た」と話した。

 しばらく話を聞いていると、「暑い中、大変ね。うちで冷たいものでも飲んでいきなさい」と言われた。その言葉に甘えて女性の自宅へ案内してもらい、玄関に入った。外は日陰にいても気晴らしにならないくらいの熱気。少しでも屋内に入れてもらえるだけで、楽になる。少しすると、女性が500ミリリットルのペットボトルに入った冷たい麦茶を持ってきてくれた。他のジュースのパッケージだったので、自作の麦茶を空のボトルに移してくれたのだろう。冷たい麦茶をのどに通すと、生き返った心地がする。