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北朝鮮の「少年ヤクザ予備軍」がビジネスに乗り出した (1/2ページ)

 1990年代後半に北朝鮮を襲った未曾有の食糧危機「苦難の行軍」。餓死者は、数十万とも言われるが、親を失った子どもたちは家を出て町をさまよい、ストリート・チルドレンとして生きていくことを余儀なくされた。そんな彼らは「コチェビ」という名で呼ばれている。

 現在の北朝鮮に、かつてほどの食糧危機は存在しないが、なし崩し的に進行する市場経済化の中で貧富の差が拡大。「苦難の行軍」のときに拡大した売買春は社会に根付き、コチェビも発生し続けている。

 (参考記事:コンドーム着用はゼロ…「売春」と「薬物」で破滅する北朝鮮の女性たち

 ただ、変化も見られる。物乞いや盗みで生き伸びてきたコチェビたちが、最近は労働力を提供しカネを稼ぐようになっているのだ。

 デイリーNKの対北朝鮮情報筋によると、一部のコチェビが市場や駅前で老人の荷物運びを手伝い、手間賃を稼ぐ商売を始めたという。また、こんな商売を始めたコチェビもいる。

 「10歳そこそこのコチェビは、首に工具袋を提げて、石炭を満載した25トントラックのタイヤに刺さった釘を抜く」(情報筋)

 ドライバーが食事に行っている間に釘を抜いて、短いものなら1本200北朝鮮ウォン(約2.6円)、長いものなら1000北朝鮮ウォン(約13円)の手間賃を受け取る。数本こなせば、市場でラーメンにありつける。

 コチェビと言えば、市場や駅前でたむろするものだった。半グレ化することも少なくないとされ、中には本格的なヤクザになる者もいる。コチェビが市場をうろついているだけで、保安署(警察署)に通報されるほど厄介者扱いされてきた。

デイリーNKジャパン

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