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【日本を守る】核合意の反故でイランへの「調教」も狙うトランプ政権 あえぐロウハニ体制 (2/2ページ)

 イランは、サウジアラビアに隣接するイエメンのシーア派武装勢力「フーシ派」を操っている。サウジアラビアは7月末、フーシ派が同国のタンカー3隻を攻撃したために、フーシ派への武器援助が通過するバブエルマンデブ海峡を、一時封鎖した。世界の石油の3分の1が、この海峡を通じて運ばれている。

 トランプ氏は、ロナルド・レーガン米大統領(在任1981~89年)を彷彿(ほうふつ)させる。レーガン氏といえば、ブレジネフ書記長のソ連に大規模な軍拡競争によるケンカを吹っかけた。ソ連は軍事費の重荷に耐えられず、経済が破綻したために、91年に崩壊してしまった。

 中国とイランはともに、もろい経済の足の上に立っている。トランプ氏によって、中国とイランが調教されるだろうか。

 トランプ氏が7月、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と会談して擦り寄ったために、米欧のマスコミに嘲笑された。だが、中国とイランを孤立させるのに、ロシアの協力が必要だった。

 世界が激動している。日本に備えがあるのだろうか。

 ■加瀬英明(かせ・ひであき) 外交評論家。1936年、東京都生まれ。慶應義塾大学卒業後、エール大学、コロンビア大学に留学。「ブリタニカ百科事典」初代編集長。福田赳夫内閣、中曽根康弘内閣の首相特別顧問を務める。松下政経塾相談役など歴任。著書・共著に『「美し国」日本の底力』(ビジネス社)、『新・東京裁判論』(産経新聞出版)など多数。

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