記事詳細

【高橋洋一 日本の解き方】「イシバノミクス」で泣いて喜ぶ財務省と日銀の引き締め論者 デフレと失業の社会不安を招く恐れ (1/2ページ)

 自民党の石破茂元幹事長が総裁選に出馬を表明したが、その経済政策が実行されると、日本はどうなるのだろうか。

 石破氏は「反安倍晋三」の急先鋒(せんぽう)になっている。かつて石破氏のブログでは「森友問題にせよ、加計問題にせよ、挙証責任は政府の側にあるのであって、そこから逃れるべきではないでしょう」とまるで野党のようだった。正しくは、政府には説明責任があるが、挙証責任はない。これを求めるのは悪魔の証明である。安倍氏を追及したいあまりか、非論理的になっているのは残念だ。

 石破氏は『石破茂と水月會の日本創生』という派閥政策集を出している。その中では、持論の憲法改正について「9条2項の削除」を主張している。これは、もともと保守系政治家が主張していたことで、安倍首相が現実的な憲法改正をにらんで9条1項と2項をそのまま残すとしたことに対抗したものだ。

 しかし、政策集では、「アベノミクス」への対案は乏しく、ミクロ経済政策でも疑問が浮かぶ。というのは、石破氏は、チケット転売の規制を強化する議連を率いており、転売規制強化の議員立法を明言した。だが、チケット転売問題の解決については、規制強化ではなく、経済原理に基づいたオークション導入や2次転売市場の整備が望ましい。

 また、マクロ経済では、経済成長よりも財政再建を優先する筋金入りの論者である。かつて「金融緩和で原油安と円安に頼る経済政策であってはならない」と述べたことがあるが、マクロ政策の基本は金融政策によって失業率を下げることなので、的外れのことを述べていたわけだ。

関連ニュース