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石破氏、総裁選で危険な賭け 選対本部長に尾辻氏…野田聖子氏との連携でイメージ悪化の恐れも

 自民党総裁選で、石破茂元幹事長が「危険な賭け」に出た。野田聖子総務相に近い竹下派の尾辻秀久元参院副議長(当選5回)に、選対本部長への就任を打診したというのだ。石破派以外の重鎮を起用し、局面打開の起爆剤にしたい考えだが、「野田氏への秋波」含みとも伝えられる。ただ、金融庁の情報漏洩(ろうえい)問題を引きずる野田氏との連携は、石破氏のイメージ悪化につながりかねない。

 「同じ自民党の同志、国のためになる(人材)と思ったら、使うのが当たり前だ。『自分(の支援)をやらなかったから使わない』なんて、国家、国民のためですか」

 石破氏は25日朝、読売テレビ系「ウェークアップ! ぷらす」に生出演し、こう述べた。一騎打ちが想定される安倍晋三首相(自民党総裁)への牽制(けんせい)に聞こえた。

 安倍首相は26日、正式に立候補を表明し、双方の応酬が激化する。

 石破陣営の要となる選対本部長には、厚労相や参院副議長を歴任した尾辻氏が就く見通しだ。25日の朝日新聞朝刊によると、石破氏は21日、都内にある尾辻氏の事務所を訪ね、直接就任を打診したという。

 尾辻氏といえば、2015年の前回総裁選で、出馬を目指した野田氏の支援に動いた人物として知られる。尾辻氏が所属する参院竹下派をはじめ、幅広い支持をアピールするだけでなく、野田氏からの支援につなげたい石破陣営の思惑が透ける。

 その野田氏は、無登録での仮想通貨交換業の疑いがある企画会社との不可解な関係が取り沙汰され、金融庁からの情報漏洩問題が直撃した。総裁選への立候補に必要な推薦人20人を確保することは難しく、月内に「不出馬」判断に追い込まれる可能性もある。

 野田氏は入閣前、党内の「反アベノミクス」勉強会で石破氏と席を並べるなど政策理念は近い。閣僚になり、不祥事を引きずる野田氏が、石破氏支援に回れば、波紋を広げそうだ。

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