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【高橋洋一 日本の解き方】金融緩和政策を止めるな! 平成の30年はデフレの時代…原因は不要な「バブル潰し」 (2/2ページ)

 株と土地だけの話なので、証券会社の「財テク商品」(当時「営業特金」といわれた)と金融機関の不動産融資を規制すればよかった。当時、役人であった筆者は証券会社の規制を担当した。その規制は89年12月に出され、金融機関規制も90年3月に出た。それで終わりのはずだった。

 ところが、「平成の鬼平」と持ち上げられた日銀の三重野康総裁は、バブル潰しのために金融引き締めを行った。当時のインフレ率は3%以下だったので、もしいまのインフレ目標(2%)が導入されていたとしても、過度な引き締めは不必要と判断されるべき状況だった。

 この件について、筆者は経済学者のバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)元議長に聞いたことがある。彼の答えは、「株などの資産価格だけが上昇しているときに必要なのは資産価格上昇の原因の除去であり、一般物価に影響のある金融政策の出番ではない」というものだった。そもそも一般物価に資産価格は含まれていないので、バブル退治に金融政策を使うのはお門違いだった。

 しかも、日銀官僚の「無謬(むびゅう)性」(間違いはないとの過信)から、バブル後の金融引き締めが正しいと思い込んだので、その後もデフレ不況が継続した。

 アベノミクスの金融緩和で、ようやく平成のデフレから脱出しかけている。あと一歩のところだ。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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