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【日本の選択】小泉進次郎氏の支持表明…裏目に出たか「賢すぎる選択」 (2/2ページ)

 なぜ、自分の投票先を言えないのか不思議に思った国民も存在するだろう。「策士、策に溺れる」との言葉を思い出さずにはいられなかった。あまりに賢すぎる選択は、卑劣に思われてしまう危険性と隣り合わせである。

 もっとも、若い進次郎氏が、自らの投票先を明言したくない気持ちは理解できる。どちらを支持すると表明しても、どちらかの恨みを買うことになるからだ。厳しい選択を迫られ、気の毒だとも思う。

 だが、政治家の重要な仕事は、与えられた状況の中で「決断」することだ。そして、自らの「決断」を説明する言葉を持たねばならない。投票先を尋ねられ、返答する際の進次郎氏の言葉は、歯切れが悪かった。もう少し、率直に自らの思うところを述べてもよかったのではないか。

 誰がどうみても、進次郎氏は次世代の自民党を担う重要な政治家だ。すでに、自身の投票先が総裁選の選挙結果を左右するほどの影響力を持っている。

 小さな策を講ずるのではなく、率直に、誠実に自らの信念を述べてこそ、政治家としてさらなる飛躍があるのではないか。百術は一誠に如かず。さらなる活躍を望みたい。=おわり

 ■岩田温(いわた・あつし) 1983年、静岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、同大学院修士課程修了。拓殖大学客員研究員等を経て、現在、大和大学政治経済学部政治行政学科専任講師。専攻は政治哲学。著書に『平和の敵 偽りの立憲主義』(並木書房)、『「リベラル」という病』(彩図社)、『政治学者が実践する 流されない読書』(育鵬社)など。

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