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【高橋洋一 日本の解き方】IMF「対日4条協議」の内幕 財務省が言わせる「日本は消費増税すべきだ」 (1/2ページ)

 国際通貨基金(IMF)は、日本に対する「4条協議」が終了したとして、報告書を公表した。IMFの分析はどのように行われるのか。その内容は妥当なのか。

 IMFは、IMF協定第4条に基づき、原則年1回加盟国の経済状況、財政・金融・為替などの政策を調査するが、これを「IMF4条協議」という。

 IMFのスタッフが加盟国を訪問し、加盟国政府・中央銀行などの担当者と協議する。この「協議」は、英語で「consultation」であるが、かつては「対日審査」などと訳され、あたかもIMFが日本に対して指導するような表現だった。

 ただし、IMFのスタッフといっても、その中には財務省からの出向職員の日本人もいる。筆者も役人時代に「4条協議」に加わったこともあるが、彼らに、内閣府、財務省、日銀の担当者が日本経済の現状を説明するというのが実態に近い。IMFのスタッフがまとめるペーパーには、当然のことながら、日本の事情に詳しい財務省からの出向職員の知見が大きく反映されるだろう。

 財務省にとっては、IMFの名前で自らの見解を述べることで外圧として利用できる。最近の4条協議で、IMFが「日本は消費増税すべきだ」という意見を述べているのは、まず財務省がそう言わせていると思って間違いないだろう。

 これは、ワシントン在住の日本のマスコミにも好都合だ。IMFのペーパーに関与した財務省からの出向職員に直接日本語で取材できるからだ。

 IMFとしても決して悪いことでない。IMFペーパーの内容について日本政府と見解が大きく異なると問題になりかねないが、財務省が事実上書いたことなら、そうした心配はない。

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