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初代内閣安全保障室長・佐々淳行氏が死去、87歳 平沢勝栄氏「先読んだ捜査と見事な危機管理」

 初代内閣安全保障室長を務め、危機管理、安全保障のパイオニアとして知られた佐々淳行(さっさ・あつゆき)氏が10日、老衰のため死去した。87歳だった。

 佐々氏は東大卒業後、1954年に国家地方警察本部(現・警察庁)に入庁。東大安田講堂事件(69年)や、あさま山荘事件(72年)など、戦後の重大事件の対処に関わった。86年に初代内閣安全保障室長に就任し、89年の昭和天皇大喪の礼の警備を最後に退官した。

 日本に「危機管理」という概念を定着させ、テロや災害から国民の生命や財産を守り、損害を減らす「備え」の重要性を訴え続けた。

 夕刊フジにも、連載やコメントなどで何度も登場した。2015年8月、「戦後70年と私」という寄稿では、過激組織「イスラム国」による邦人人質事件などを受けて、首相直属の「対外情報機関」の設置や、「国際情報官」の育成を強く訴えた。

 警察官僚時代に部下だった自民党の平沢勝栄衆院議員は「金大中(キム・デジュン)拉致事件(1973年)などで、いつも先を読んだ捜査を見せてくれた。伊豆大島・三原山噴火(86年)では、縦割りの各省庁を『後藤田正晴官房長官が言っている』と黙らせ、全島避難で的確に対応した。見事なものだった。仕事には厳しく、酒にも強い。カラオケを一緒に楽しんだことも、いい思い出だ。『佐々さんの思いをくみ、わが国の危機管理を図っていかねば』との思いでいっぱいだ。残念です」と語った。

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