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【高橋洋一 日本の解き方】財務省の「パワー」の源泉は税務権力 政権・政治家は怯え…メディアや財界も事を荒立てず (2/2ページ)

 軍隊や警察はどうかといえば、独立した組織があり、その権力行使は抑制的である。しかし、国税庁の場合、完全に独立しておらず、財務省の下部機関になっている。これは本来の姿ではないが事実だ。

 独立した組織なら、国税庁長官には国税庁キャリアがなるべきだが、戦後は一貫して財務省キャリアが就任しているのは、国税庁が財務省の下部機関(植民地)となっていることを示しているといえるだろう。

 この税務権力は、マスコミ対策にもかなり有効だ。マスコミには定期的に税務調査が入り、交際費などについて徹底的に調査される。調査された側では、財務省に「忖度(そんたく)」する人も出てくるというのが実態である。検証のしようがないことではあるが、マスコミなどで財務省に不利な発言をすると税務調査が厳しくなるという有識者もいる。

 もちろん財界も税務調査に加え、法人税減税や租税特別措置などもあるので、財務省と事を荒立てない方が得策と考える人が多い。

 こうしたパワーを持つ財務省を政権・政治家も侮れない。財務省は税務権限の他に、人的ネットワークも凄く、政治家は一目を置かざるを得ないという現状もあるのだ。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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