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【大前研一 大前研一のニュース時評】「ICPO総裁拘束」絶対王者・習国家主席の真の目的は (1/2ページ)

 汚職摘発を担う中国の国家監察委員会は、中国出身の孟宏偉・国際刑事警察機構(ICPO=本部・仏リヨン)総裁を収賄などの違法行為で調査していると発表した。孟氏は9月末に中国に一時帰国した直後から連絡がとれなくなっていた。ICPOも7日に孟氏から辞任の申し入れがあり、受け入れたことを明らかにした。

 孟氏の妻は、スマホに送られた「私からの電話を待っていてほしい」という書き込みと、そのメッセージの直後に送信された刃物の絵文字を開示したが、中国政府はしばらくの間、この件についてトボけていた。2週間近くたって、取り調べをしていると公表した。

 ICPOは、国際犯罪の防止を目的として世界各国の警察機関で組織された国際機関。公安畑を歩み、中国公安のナンバー2になった孟氏は一昨年11月、中国出身として初の総裁に選出された。

 ただ、かつて中国の公安部門は最高指導部のメンバーだった周永康共産党政治局常務委員(当時)の強い影響下にあり、孟氏も周氏の子分だった。しかし、周氏は習近平指導部の反腐敗闘争で4年前に失脚、収賄罪で無期懲役の判決を受けている。「周永康の流した毒」を強く批判する習指導部は、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」とばかり、孟氏まで粛清したということだ。

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