記事詳細

【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び お題は「爽」》世界自然遺産の知床・ウトロで、「助けきる」ため、住民が“スーパー”な理由 (1/3ページ)

 世界自然遺産の知床国立公園を抱く北海道斜里町のウトロ地域。例年よりも遅く色づいた紅葉も終盤に近づく地で、ユニークな防災の取り組みをしていると知り、訪れた。

 午後6時。高台にあるウトロ漁村センターに、仕事を終えた地区の住民らが集まってきた。

 同地域は、海と山が近接し、冬に津波が起きると流氷が襲ってくるリスクもある。斜里町の中心街からも約40キロ離れており、道路の寸断で何度も孤立化を経験してきた。世界自然遺産や流氷といった豊かな自然資源に恵まれ、外国人観光客も多い。

 そこで、テーマは観光客も含め「ウトロ地区にいる人を、助けきるためにどんな対策が必要か」。グループに分かれてディスカッションしていく。

 「おじいちゃんが自分はもういいと逃げないときはどうするのか」という問題提起に「孫のためにとおじいちゃんを説得すれば」。

 「自治体から要支援者の名簿はもらえない。町内会近所で平時から作る必要がある」「どこに避難所があるのか、外国人にもわかるような表示が必要」

 「車を一方通行にして、避難渋滞を起こさないようにしては」

 「避難所になっている学校が生徒70人をまかなえる食料備蓄が不十分。学校に安全に避難させられない」といったことがわかったり、「賞味期限が近い備蓄食料を食べるイベントを開催して、楽しく防災を学んでは」といった提案もあった。

 感銘を受けたのは、住民らがとても楽しんでいる様子だ。小学生の子供がいるお母さんもいる。作業着のまま参加している男性もいる。そろそろお腹もすいているだろうが、終了の午後8時がきても話がつきない。