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【大前研一 大前研一のニュース時評】対中ODA終了! 日本は「3兆円以上のミツグくん」だった (1/2ページ)

 先月25日に訪中した安倍晋三首相は、日中平和友好条約締結40周年の式典で、「いまや中国は世界第2位の経済大国へと発展し、その歴史的使命を終えた」と、中国へのODA(途上国への政府開発援助)を今年度の新規案件を最後に終了する意向を表明した。

 対中ODAは日中平和友好条約が発効した翌年の1979年に始まり、インフラ整備を中心に低金利で貸し付ける円借款や無償の資金協力、技術協力など約40年にわたって3兆6500億円超を供与し、中国の経済発展を支えてきた。

 日本から中国への円借款供与額は現在、インド、インドネシアに次いで3位だが、かつてはトップだった。しかし、ODAで造った橋などが完成したとき、例えばベトナムでは必ずテレビで「日本の援助のおかげ」と紹介してくれるが、中国メディアは日本からの経済援助とは一切伝えない。すべて中国共産党が造ったかのように発表している。

 だから中国の国民は北京や上海の空港ビルや各地の地下鉄、上下水道などが日本からの巨額資金で建設されたことを知らない。

 それが今回、中国の複数メディアが「現在の中国の発展には、日本のODAが大きく貢献した。まず謝謝と言うべきだ」と伝えている。日本が対中支援を行っていたことを初めて知ったという人も多く、ネットでも「これまでの援助に感謝する」と書き込まれている。これまで一度も感謝されたことなんてなかったのに、この変化は何だ!?

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