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【高橋洋一 日本の解き方】「徴用工」判決にはこう対処せよ! 個人請求権の対象は韓国政府、手順を踏んで毅然たる措置を (2/2ページ)

 日韓請求権・経済協力協定3条では、協定の解釈に関する紛争は、まず外交上解決するとされている。それができない場合には、仲裁委員会を作り付託するとされている。協定にはないが、仲裁委員会を作らずに、国際的司法の場で議論することもありえるだろう。

 いずれにしても、両国間の協議を国際的な目にさらす覚悟で、日本は対応しなければいけない。その場合、冒頭に述べたような素朴な説明では、とても国際的な納得を得られないだろう。オープンな議論で必要なのは国際社会を説得できるロジックだ。

 重要なのは、個人の請求権はあるとしても、対象になるべきなのは韓国政府だという点だ。それが、日韓請求権・経済協力協定の趣旨であり、そのために日本政府は韓国政府に巨額の経済協力を行った。もし、韓国国内の訴訟対象にならないのであれば、やらずぶったくりである。いずれにしても日本企業を相手方にするのは不合理だ。

 韓国政府を相手方とするためには、韓国側が国内法を整備すればいい。少なくともそれが韓国政府の責任だ。同時に日韓関係に影響を及ぼさないための「大人の知恵」にもなる。

 まず外交措置、仲裁委員会、国際司法という流れで、最悪の場合には断交を念頭に置きながら、日本は手順をきっちり踏むべきだ。それが国際社会に誇れる毅然たる措置である。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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