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【高橋洋一 日本の解き方】人口減少は本当に問題なのか? 1人当たりGDPとは無関係、あやしすぎる社会保障破綻論 (1/2ページ)

 人口減少が日本の抱える重大な問題だという見方は多いが、実際にはどうなのか。

 こうした主張は、人口減少によって労働人口が減るから、経済が悪くなるというのもので、社会保障制度が破綻するというネガティブな未来予想がまかり通っている。

 以前には、「人口減少だからデフレになる」という議論もあった。これを社会科学として否定するのは簡単で、世界各国において人口増加率とインフレ率の間に相関関係がないことをいえばいい。

 ちなみにインフレ率をGDP(国内総生産)デフレーターとして分析をすると、人口が減少している国は、2010年以降でみると25カ国(地域)程度あるが、その中でインフレ率がマイナスになっていたのは日本と経済破綻したギリシャだけである。これで、デフレが日本固有の問題で、人口とは関係ないことがわかる。

 実際にインフレ率と関係が深いのはマネーの伸び率だ。デフレ期において日本だけマネーの伸び率が各国より減少していたことと符合している。

 その証拠に、アベノミクスで金融緩和すると、デフレ脱却の兆しが見えている。もし人口が原因であれば、こうはならないはずである。

 そもそも人口減少と経済の関係をめぐる標準的な経済理論では、人口増加は1人当たりの資本を減少させるので貧困の原因となるが、人口減少はそうでない。

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